例の裁判について、私にとってはすっきりした記述の一つ

例の裁判について、私にとってはすっきりした記述の一つ

★現代の風景 - 随想 吉祥寺の森から。
記述された方とは面識がないのですが。

2014年01月09日15:29

カテゴリ救世軍の山谷真救世軍 山谷真 仮処分命令の申立を受ける
クリスチャントゥデイ社と民事裁判になり、昨年11月に敗訴が確定したキリスト教系法人の救世軍(Salvation Army)。ここに「少佐」として所属している山谷真が、名誉毀損が認定されたブログの記事を一部伏せ字にしたまま残していること、自身の主張が司法によって事実認定されたため目的は達成したと公表したことなどについてクリスチャントゥデイ社が不信感を強め、東京地裁に仮処分命令の申立を行った。山谷は仮処分について東京地裁で再度対応することになるが、資金面で追い詰められているらしく公開で寄付を募り始めた。


 後戻りできないところまで対立が拗れ、司法の場で黒白の決着がついた紛争について、救世軍や山谷真が訴訟確定後もこうした態度を取っていることは非常に問題がある。敗訴を受け入れた後、ブログやツイッターの更新は中止したが、アーカイブとして残すとして判決で命じられた文言を伏せ字にした以外、これまでの記事は残されている。また、今後はジュビリー(大安息)に入るといった、自らを預言者に見立てたような意味不明の台詞を並べて問題をさらにややこしく捻るような対応を取ることは、法律関係者だけでなく一般の市民社会からも理解されることはない。それどころか、力強い支援を期待した日本国内の教会や牧師などキリスト教関係者もあまり表立って原告の援軍にはなってくれなかった。ある意味では異様とも思える軍隊組織を模した独特の体制を持つ「救世軍」は、世界でも日本でも一般的に高い信頼を持って受け止められている法人ではない。


 今回のカンパ募集は、費用面で困窮してのことだが、そもそも唐沢治(KFC牧師、帝京平成大、ドクター・ルーク)、坂井能大(ベルシープ伝道所牧師、元・救世軍大尉)らとともに言いたい放題のやぶ蛇突きをし続けたのは彼らであり、費用が乏しいからカンパしてくれというのは筋が通らない。温泉や六本木で人生を満喫している盟友、唐沢治から支援を受ければ良い。山谷がCT社に支払った賠償金は全額、即日で救世軍社会鍋のチャリティに寄付返しされているが、そのCT社の逆鱗に触れるような挑発をさらに繰り返す発想がわからない。自身の立場について、それほどの正当性を自信があるならば、所属の救世軍自体に支援してもらうことができるはずであるが、そのようにもなっていない。


 東京地裁での証人尋問を昨年秋、法廷で傍聴した印象では、冴え渡る切れ味の弁護団がついた原告側の矢田、高柳らよりも、被告の山谷自体の証言に趣旨が拡散した鈍い内容が非常に多く、裁判官からも
 
 「聞かれたことだけに答えて下さい。」

 「もっと端的に説明して下さい。」

 という指摘が何度かされた。それが影響したのか被告を弁護するための弁護側による質問も、紀藤弁護士による非常に長い解説的、説明的な講義に近い発言が続き、山谷自らが理路整然と答えたという状態とはほど遠い法廷の状況だった。司法の場では「証拠」による「事実認定」こそが最重要の点であって、個人の観念論、宗教観、感情論のような主観を述べても意味はない。CT社の異端の活動について「危惧」したとか、「懸念」されたといった話をいくら並べても意味はない。最終盤で猛烈に紀藤弁護士らが助け船を出した援護射撃も山谷の劣勢挽回には繋がらなかった。証人尋問を傍聴し終わった段階で山谷の全面敗訴判決が何となく見通せた状況にあった。尋問の最後に出された裁判長の和解勧告について、原告側は被告側の対応如何によっては応じるという姿勢を見せていたにもかかわらず、むしろ被告の山谷側が強くそれを蹴った様子はたいへんな強気だと見ていて思ったが、本当にこのまま判決まで持ち込んで勝算があるのかについて非常に強い疑問があった。その予想通り、最後の判決ははっきり明暗が分かれる内容になった。

 
 山谷のブログやツイッターを読めばわかるとおり、彼の言葉や文章の論旨は多く妄想的な内容がある。ほとんどがそれらで占められている。一審判決に控訴できずに敗訴を受け入れたはずの彼には、訴訟後の態度に真っ当な良識がある社会人としての判断が見えず、何をやろうとしているのかがさっぱりわからず、支離滅裂としか見えない。いったいこれからどうしていこうと考えているのか、彼や彼の支援者がこの後、何を願っているのか、どの様な認識であるのかなど、市民社会の感覚では理解が困難である。
 

 「正統」な宗教世界の擁護者としての優越感に酔いしれ、高貴な義務を果たす「異端対策」の尖兵として統一協会の実態に切り込んでいったつもりが、そのやり方と方法を誤れば逆に大きく目的は損なわれ、全くの裏目に出る。

 



http://majormak.blogspot