沖縄から、恩師渡邊公平先生へ、時に応じて手紙 その2

沖縄から、恩師渡邊公平先生へ、時に応じて手紙 その2

★ある時期、千葉のキリスト教学園の授業のため、渡邊先生は八王子から、私は沖縄から同じ曜日に出かけ、学生寮に泊まることがありました。
 その日常生活と神学的思索が、渾然一体となった経験忘れがたい経験でした。

「頌主
 長い梅雨も明けたとのラジオの放送に接しました。そちらでも本格的な夏が目前のことと思います。
 キリスト教学園に参ります際、月曜日、火曜のすべての授業が終わった時点で、渡辺公平先生にお会いし、先生からの親しいことばをかけて頂きますこと、何にも代えられない楽しみです。
 渡辺公平先生のお元気な姿、また渡辺先生の善き影響が若い神学生たちの中に深く沁み込んでいる様を目撃すること喜びです。
 
 いのちのことば社から出版予定の一巻物の注解書(『実用聖書講解』)の編集を、宇田先生、神戸の富井先生と担当しておりますが、やっと目鼻がついたところです。
 編集と別に、私はガラテヤ人への手紙を担当しております。この一週間で下書きが終わり、八月中に清書と願っております。
 この夏から秋にかけて、長年の念願でした。教義学の学びを意識的に進めたいと考えております。
 一応、新約関係の授業を担当しながら、新約神学、聖書解釈学などを中心に、A.シュラッター、G.ヴォスの生き方、学問に深い尊敬を払い続けて参りました。両者がともに教義学と聖書学の両方を大切にしていることを、自分なりの課題として求め続けたいのです。G.ヴォスのものを少しづつでも私なりに訳しながら、理解を深めたいと望んでおります。

 G.C.ヴェルクワーのものを、時間がかかっても少しづつ読み進めようと、机から近いところに並べ変えたところです。
JCC卒業直後の1年間、渡辺先生にお願いして、『一般啓示』を読み教えて頂いたことを、感謝をもって懐かしく思い出しております(注。そのために、埼玉の寄居から杉並の浜田山まで、週に一度通いました。卒業日の夜に、四国松山の万代恒雄先生の司式で婚約した、君代と会うのも楽しみでしたが)。
 昨年、沖縄信徒聖書学校でキリスト論の授業をはじめて担当し、小さな一歩を踏み出しました。
 
 渡辺先生の夏の日々に祝福が豊かにと願いつつ。
1993年7月28日 宮村武夫 
渡辺公平先生」