千葉先生の講演会について上沼先生から連絡の転送

千葉先生の講演会について上沼先生から連絡の転送

 

「キリスト主にある友へ、

 千葉先生の講演会がこの土曜日(29日)となりました。北大ならではのクラーク博士と内村鑑三のことがテーマに掲げられ、「そして我ら」と問われています。千葉先生は1月の後半に93歳のお母様を亡くされました。そのお母様の信仰と、お母様を通して受け継がれた内村鑑三、塚本虎二、関根正雄の無教会の伝統の聖書研究の真摯さと、なおその中で残る不明瞭さの解明を生涯の宿題とされました。以下は「母の宿題に対する『信の哲学』による応答」としてまとめてくださった追悼文の一部です。今回の講演会は40年の探求の成果とその背景を伺える貴重なときとなります。期待しつつご参加ください。なお講演会の後に、KGK関係のクラーク聖書研究会の顧問を10年してくださった感謝の立食会も予定されています。こちらは参加自由です。上沼 (私は後で講演の録音を聴くのを楽しみにしています。)

 

「最後に私が今回母の人生を振り返っているなかで、今切実に思うこととして、母の人生が子である私に与えた影響について短く触れることをお許しください。アヒルは最初に見たおとなについていくそうですが、私も母の真剣さと熱の引力に引き込まれた者の一人のように思えます。きょうだいのなかでは塚本先生のものを一番よく読んだのは私でしたので、母は私と信仰の話をよくしました。ただし私は内村、塚本、関根の無教会の先生方そして両親ともに、さらには長じて様々な神学的主張に不明瞭さを感じて、哲学に向かわざるをえませんでした。母と最後の会話を交わしたのは昨年3月、40年かけて書き上げた『信の哲学使徒パウロはどこまで共約可能か』を捧げるべく古川に帰ったときです。今回妹に「ギリギリ間に合ったのね」と言われました。まことに、両親たちからの宿題の提出に40年かかりましたが、本書は父母に捧げられていますが、なんとか手渡しという仕方でできました。」

 

 

Masao Uenuma, Th.D.