ルカの福音書身読の手引き・その19

☆沖縄で聖書を、聖書で沖縄を読む。
首里福音教会、その主日礼拝を中心にした営みの報告。

「罪人を招いて」
ルカの福音書5章27節〜32節

[1]序 
今朝は、ルカの福音書5章27〜32節の箇所(マタイ9章9〜13節、マルコ2章13〜17節参照)を、27,28節と29〜32節の二つの部分に分けて味わって行きましょう。

[2]レビの召命(27、28節)
(1)「取税所にすわっているレビという取税人」。当時、取税人は
ローマの手先として見下げられ、「取税人や罪人ども」(30節)と位置付けられています。また彼らの中には定められた額以上税を不正に集める者もいました(3章12,13節参照)。このような背景の中で主イエスは様々な職業の人々の中から弟子を呼び集められました。

(2)「目を留めて、『わたしについて来なさい。』と言われた」。主イエスはレビに目を留めて、個人的に召し出されるのです。主イエスご自身の側から招いてくださるのです。

(3)「何もかも捨て、立ち上がってイエスに従った」。主イエスの招きに対してレビの応答。29節以下のできごとはレビの家でのことですから、レビは家族への責務を捨てていないと思われます。自分に委ねられている家や富をレビが召命の目的のため用いている様を見ます。
 主イエスに従うレビ。彼は今や主イエスにあって新しい者とされています(Ⅱコリント5章17節参照)。

[3]罪人を招いて(29〜32節)
(1)主イエスの食卓。当時、食事を共にすることは、同席する人々が親しい交わりを持つことを示す大切な機会です。
 パリサイ派の立場と主張。律法を言い伝えに従い解釈し、日常生活にそくして規制を増加していったのです。パリサイ人たちの敬虔を守る熱心さは認めておられます(マタイ5章20節)。

(2)罪人を招いて。主イエスが地上に給うた目的。。罪人である私たちが招かれている事実。

(3)悔い改めさせるため。主イエスが罪人を招かれる際、はっきりした目的。罪人が悔い改め神の恵みに答えて清く生きるようにと。テトス2章11,12節。

[4]結び
(1)召命。主イエスが一人一人を知りつくし、その上で召し出してくださる恵み。

(2)召された者の交わり。主イエスの食卓の交わりへ招かれた、罪許された罪人の交わり。

(3)召された目的。主イエスが一人一人を召し出してくださる目的を意識し、その実現を目指して歩み続ける生活・生涯。