ルカの福音書身読の手引き・その16

「でもおことばどおり」            ルカの福音書5章1節〜11節

[1]序 
今朝は、ルカの福音書の5章1節以下の箇所を読み進めます。

[2]「でもおことばどおり」(1〜8節)(1)状況。大勢の人々が主イエスの話を聞くため集い、主イエスはシモンの持ち舟に乗り込んで話されたのです。

(2)「でもおことばどおり」(5節)。
 主イエスのシモンに対することば。
漁師としてシモンは漁をするのに良いのは昼ではなく夜と熟知していました。ところが日が暮れていないのに、「深みに漕ぎ出して、網をおろし魚をとりなさい」と主イエスは命じられ、しかも前の夜は、夜通し働いても何の収穫もなかったのです。しかし命令されたのが主イエスご自身であるため、シモンは従うのです。

(3)「私は、罪深い人間ですから」(8節)
 主イエスのことばがどのように実を結んでいくかを知って、主イエスのことばの権威とことばを語られたお方の権威をシモンは悟り、そのお方の前で自分の真の姿を悟るのです。

[3]「主イエスの招きと約束」(10,11節)
(1)「こわがらなくともよい」と、罪人を招き罪を救す主イエスはシモンに呼び掛けなさいます。

(2)「罪人」との自覚を持つ者を主イエスは招き(15章2節)、ご自身に仕えることを許され、人々をご自身のもとに集める使徒として使命を委ねるのです。

(3)5節に見るように、主イエスのことばに従うシモンは、さらに招きに答えて十分な服従をなして行きます。

[4]結び
(1)シモンは生活のさなかで主イエスのみことばに従います。みことばは足のともしび、道の光りです。私たちの生活と生涯においても、みことばに従うように招かれています。

(2)「罪人」としての自覚を持つ者に対する主イエスの招き。シモンは主イエスの招きに答えて従い進みます。私たちもそれぞれに招かれ使命を与えられています。