高齢者に希望を与える待望の書!

高齢者に希望を与える待望の書!
Kazuhiro Komido
12時間前 ·
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2週間ほど前の朝日新聞朝刊の1面下段にある書籍広告に目が留まった。そこに今まで見たことのない題名の新刊書があった。それは、「天国で神様に会う前に済ませておくとよい8つのこと」(東邦出版)、著者は、沖縄のオリーブ山病院理事長で、読谷バプテスト伝道所牧師の田頭真一(たがみ・しんいち)氏。
 最近、高齢者や終末医療や死についての本が溢れるほど出版されている。そのような本の中で、本書の題名は、とてもユニークでインパクトがある。近くの書店で早速購入し昨日読了した。長年、著者が高齢者医療と終末期医療に関わってきた経験に裏付けられた説得力があり、高齢者に希望を与える良書だ。
(はじめに)には、このように記されている「今、日本には65歳以上の高齢者が3500万人もいます。…全人口の4人に1人が65歳以上という、世界の中で断トツの『老人大国』になったのです。そして、その中の多くの人が、老いを『避けたいもの』『先延ばしにしたいもの』と考えています。しかし、私の考え方はまったく逆で、老いは『人生の中でも、最も素晴らしい時期』であり、『わくわくするもの』『待ち遠しいもの』のはずなのです」と。
 その理由について、著者は、本書でイラスト付きで丁寧に記している。そして天国で神様に会う前に必修8科目を済ませようと、語り掛ける。それは説教調ではなく、読者の気持ちを温かく配慮し、優しく老年期の生き方と天国に行く具体的準備を提示している。ちょうどキリストが、一般庶民のただ中に飛び込み、同じ目線で「神の国」を教え、良き友となって下さったことにも似ている。著者は、老いを、人生の黄金期「老金期(ろうごんき)と名付けた。これは、今までにない革命的発想ともいえる。今日、多くの高齢者は、老いを迎えて戸惑いと不安と失意の中で、人生の目的や意義を見失い、死を恐れて生きている現実がある。そのような高齢者たちに本書は、明るい希望と勇気を指し示している。著者の信仰をベースにした温かい人格が文面から伝わって来て好感が持てる。
 本書は、多くの団塊世代、高齢者に読まれ受け入れられるに違いないと期待する。