順天堂大学医学部樋野先生から第27回「楕円形の心」 『教育は人生の扇の要』〜「ぶれぬ人物のモデル」〜について報告

順天堂大学医学部樋野先生から第27回「楕円形の心」
『教育は人生の扇の要』〜「ぶれぬ人物のモデル」〜について報告

「感謝申し上げます。
樋野

第27回「楕円形の心」
『教育は人生の扇の要』〜「ぶれぬ人物のモデル」〜

今週は、先週の文京区立 誠之小学校の6年生の授業、続いて、駕籠町小学校の6年生の授業『がん教育』に赴いた。
「学校保健委員会」として、副校長の司会の下、校長挨拶、保健主任挨拶、講師の「がん教育」講話、児童による質問タイム、児童代表の言葉、さらに、保護者・教職員の質疑応答の流れで、進行された。
 生徒の真摯な、レベルの高い、心優しい、多数の質問には、大いに感動した。筆者は、『病気であっても、病人でない』、『病気(がん)も、単なる個性である』と、また、新渡戸稲造の温もりを感じ育った神谷美恵子の『同じ条件の中にいても、あるひとは生きがいが感じられなくて悩み、ありひとは 生きるよろこびにあふれている。このちがいはどこから来るのであろうか』も語った。
 何時か、「教養カフェ in小学校」が、開催されることであろう。「現代の教育の課題」を再認識する時でもあった。『教育は人生の扇の要』であろう。

その後、『がん哲学外来 矢内原忠雄記念本郷通りカフェ』に赴いた。大変充実した、時であった。筆者にとって、『内村鑑三新渡戸稲造南原繁矢内原忠雄』は、人生の基軸である。筆者の19歳からの読書のスタートである。彼らが、生きていたら、悩める児童・生徒・学生・大人の為に、同じことするだろうと思い、『がん哲学外来』を、順天堂大学で、2008年に始めた。先日、筆者の本『いい覚悟で生きる』(小学館)を読まれた方から、感謝の、お手紙をいた。
 また「樋野先生ががん患者の家族のために書かれた『がんばりすぎない、悲しみすぎない』(講談社)をもっともっと、患者さんのご家族の方々に知っていただきたい!と改めて思いました。」の、励ましの、コメントを頂いた。

 最初の『がん哲学外来』に関する本は、『がん哲学外来の話』(小学館、2008年9月3日)である。発行から今年は丁度10周年である。『がん教育』が、テーマとなる現代に、小学館で{『がん哲学外来の話』発行10周年記念講演会〜「今、ふたたび『いい覚悟で生きる』 !」〜}が、企画されたら最高である。
 今秋、シンポジウム『今 ふたたび 新島襄内村鑑三新渡戸稲造 !
〜その現代的意義〜』が、開催されるようである。国際性・国際教養が、盛んに叫ばれる時代に於いて「ぶれぬ人物のモデル」となろう。人生の出会いは本当不思議である。