1955年3月22日から2017年3月22日へ、そしてこれから その4

1955年3月22日から2017年3月22日へ、そしてこれから その4
開成高校で、キリスト信仰の歩みを踏み出した私にとり、吉枝隆邦兄との出会いは、今日なお継続する恵みです。
 特に吉枝君と一緒に始めた中学生聖書研究会は、私たち二人それぞれの生涯にとって、深い意味を持つことになりました。
 その出発点について、吉枝君が、証言しています。私の願いに応答して、クリスチャントゥデイで掲載してくれた、高校生伝道オモシロ話(4)文化祭 においてです。

「次の高校3年になった春、学校の聖書研究会に関係なく導かれた同期の宮村君と知り合い、一緒にやっていこうということになった。
5月に伝道会をした。僕らにとっては後継ぎの高2、高1が導かれることを願っていたが、そのときイエス様を信じる決心をしたのは7、8人の中学2年生だった。その人たちの中に後に導かれて、OMFの宣教師となった牧野直之さん、牧師になった吉田鋼志さん、青木亮一さん、大学生伝道に携わった太田和功一さんなどがいる。」
 
 そうなのです。しかし、中学生が導かれたのは、たまたまではなく、意図的であり、目指したのです。
 あの伝道会は、初めから中学生を対象にした、開成中学の教室で、ムーデー総天然色科学映画を用いたものでした。仲間の高校生が、なかなか聖書研究会に導かれないので、それでもあきらめないで、それならと中学へ向かったのです。開成高校開成中学の当時の関係が背景にありました。

 しかし大切な点は、映画伝道会の後、中学2年生が数名残った事実です。中学生の側から言えば、先輩・後輩の関係の圧力を感じて、残らされた面があったのではないかと今にして想像するのです。
 とにかく、その中学生を対象に集会が始め、吉枝君ともう一人若くして召された、もう一人の高校3年生F君と私の三人が、交代で聖書の話したのです。この事実は、吉枝君と私の生涯に、深い影響を与えました。
 夏休み中に、中学2年生各自にハガキを書いたこと、これが私の牧会書簡のスタートでした。
 この中学生の間から早天祈祷会が始まった恵みの物語は、次回に。