1990年代、沖縄から、高橋三郎先生への手紙 その2

1990年代、沖縄から、高橋三郎先生への手紙 その2

私の生涯は、あれもこれも、中途半端。伊江島主僕高校なども、まさに見果てぬ夢です。ただ一度、高橋先生を訪問したのも、実現しなかった、伊江島に高校をとの思いについて助言を頂くためでした。
 そうした中で、独立学園の鈴木先生の郷里における、戸田ご夫妻の存在とその展開を高橋先生に報告で来たことは、私にとり慰めです。

毎月の『十字架の言』を通し、主イエスにある驚くべき恵みを教え頂く幸いを、心より感謝しております。『十字架の言』の読書会も、一人で味わうことを基礎としながら、恵みの波紋とも言うべき経験を重ねさせて頂いております。

十一月22日の主日礼拝は、大月市猿橋キリスト教会(青梅キリスト教会の伝道所)で奉仕する幸いな機会を与えられました。午後の集いでは、「猿橋キリスト教会の歩み―過去、現在、将来」という題で、『十字架の言』328号の二頁に記載されていました、「鈴木弼美の略歴と独立学園の歩み」の年表を数名の出席者にコピーして手渡し、葛野の戸田兄姉の家庭集会からスタートとした猿橋キリスト教会の背後にあります、恵みの歴史についてお話しいたしました。十数年前、戸田宅の第一回家庭集会では、御夫妻が小学校教員、保母ということもあって、「聖書に見る教育」という主題で、みことばを味わいました。
猿橋の小さな群こそ、今私の心に強く迫って参ります。伊江島宣教への重荷、特に伊江島を中高生の学びの場、さらに高校設立の祈りをともにしてくださる方々です。猿橋から帰って、二四日、二五日には伊江島の隣り、伊是名島を訪問、普通本島から見るとは別の面から伊江島を見、考えさせられるところ多くありました。私の残された地上での歩みを、沖縄の離島宣教のため用いて頂ければと祈り続けております。

無教会研修所における、御講義「新約聖の世界」を拝読させて頂きながら、私どもなりに求めております。教会と大学の関係についての課題と共通したものを感じ取っております。佐藤全弘先生をお迎えして第一回の講演会を持つことが許されました。首里福音学生センター講演会、第二回を計画し、小さな歩みを進めております。
講師の照屋先生は、現在、私どもの近くにありますオリブ園(老健施設)の園長をなさっておられます。毎月第四主日には、私どもの教会学校の教師たちが中心になり、オリブ園の午後礼拝で賛美の奉仕、八月と十二月には教会学校生徒が訪問を続け、実に豊かな交わりを与えられ感謝しております。
高橋先生の尊いお働きの上に、益々豊かな導きがありますように。
離島についての小さな文を、『ECAフォーラム』に載せて頂きましたので、同封いたします。
九二年一一月二八日 感謝して 宮村武夫 
高橋三郎先生