順天堂樋野大学医学部樋野教授、深まりに比例する広がりの活動報告

順天堂樋野大学医学部樋野教授、深まりに比例する広がりの活動報告

「宮村先生
 感謝申し上げます。
 樋野興夫

第163回「がん哲学学校」
「Howeverなのです。人生は」〜『相手のために自分の時間を使う』〜

 先週末、「朝日カルチャーセンター/朝日JTB・交流文化塾」(新宿住友ビル内)で『明日この世を去るとしても今日の花に水をやりなさい』で、講演する機会が与えられた。
 多数の聴講者があり、一番広い部屋も、満席であったようである。驚きである。
 終了後は、『日本地域医療連携システム学会』主催の「第1回地域医療連携Café in 本郷」(文京区)で、『温かい手・温かい心・温かい笑顔』で講演する機会が与えられた。『医療協働体』の時代到来である。

 「がん哲学外来・まちなかメディカルカフェin さいたま & 新座志木がん哲学外来・カフェ」シンポジウム『Howeverなのです。
 人生は〜「人生はいばらの道。にもかかわらず笑顔の人に、人は励まされる」』(さいたま メディカルタウンに於いて)が開催された。
 筆者は、第1部の「基調講演」をする機会を与えられた。
第2部シンポジウム「まちなかのちから〜背景の異なる私たちがまちなかの語り場で出会い、思うこと」、
第3部「がん哲学外来メディカルカフェ」の構成であった。
 懇親会も、大いに盛り上がった。当日の毎日新聞の朝刊の『今週の本棚』には、『中村桂子 評 がん哲学外来へ ようこそ〜相手のために自分の時間を使う〜』が、大きな記事で紹介されていた。内容の深さに、感動した。

第105回日本病理学会総会(仙台国際センターに於いて)(2016年5月12日〜5月14日)に参加した。今年のテーマは『症例から学び直す病理学』であった。
 筆者は、『診療領域別講習特別プログラム 研究講演会』で、「家族性腫瘍〜マクロからミクロ〜」を、長島洋治先生(東京女子医科大学病院)と担当した。
 長島洋治先生の「緒言」に始まり、
鈴木眞一先生(福島県医大)による「多発性内分泌腫瘍症(MEN)」、石田秀行先生(埼玉医大総合医療センター)による「家族性大腸癌」、
関根茂樹先生(国立がん研究センター中央病院)による「大腸癌患者を対象としたリンチ症候群スクリーニングにおける免疫染色の役割」、
佐伯春美先生(順天堂大学)による「家族性腫瘍:結節性硬化症研究で得られた結果をリンチ症候群研究に応用する」であった。
筆者は、「総括」で、『家族性腫瘍』は、「純度の高い専門性と社会的包容力の実践の場」であり、「遺伝病も単なる個性である社会構築」の時代的要請について、発言した。