敬愛する同士・ユニークな医学部教授からの便り

敬愛する同士・ユニークな医学部教授からの便り

「第106回「がん哲学学校」
美容哲学】〜「ここに、私がおります。私を遣わしてください」〜

先週 (月曜日) 、International School (CAJ) の高校生 10名 と担任の先生が、順天堂大の筆者の教室(病理・腫瘍学講座)に、見学・実習に来られた。この、授業は、今や、恒例になっている。毎年、この時期に、訪問されている。早速、「My students and I enjoyed learning about cancer biology and many new things, as well as the activity they got to conduct. Students have told me that this was one of the best field trips that have gone, ——」を、はじめ、生徒さんからも、感想を頂いた。最近、話題になっている、「がん教育」のモデルとなろう。英語での、実習であるので、日本国の「国際教養」のあり方の参考ともなろう。

週末の土曜日、早稲田大学オープンカレッジ (中野校) で【人間の探求】ジャンル講座『がんと生きる哲学』をする機会が与えられた。聴講者は、医師・患者・市民であり、『がん細胞の世界から人間社会を語る=がん哲学』の意味・意義・真意について、学ばれたことであろう。その後、御茶の水での、市民公開シンポジウム『がん哲学外来の核心〜あなたは、どこにいるのか〜』(主催:Svenson 共催:資生堂)(御茶ノ水 ワテラスタワー)に向かった。外は、小雨の降る、肌寒い天候にもかかわらず、会場は、満席で、立ち見もあり、超満員であった。驚きでる。主催・共催者の熱意には感動した。まさに、【美容哲学】である。

基調講演では、「今、病院が変わる〜がん哲学外来とともに〜」(福井県済生会病院 外科主任部長・集学的がん診療センター長 宗本義則先生)、「ダブルメジャー 〜私は今、ここに生きています〜」(国立病院機構 名古屋医療センター 緩和ケア科医長 竹川茂先生) の純度の高い講演の後、医師、看護師、「がんサバイバー」、Svenson、資生堂の方々による、パネルデイスカッションが、企画された。聴衆も真剣に聞かれており、新鮮な充実した貴重な一時であった。

筆者は、【閉会挨拶】の機会が与えられた。人間に問われた最初の質問「あなたは、どこにいるのか」(創世記3章9節)のエピソードと、それに対する、人間の「ここに、私がおります。私を遣わしてください」(イザヤ書6章8節)の答えを、さりげなく、紹介した。日々勉強である。まさに「生涯書生」である。