ルカの福音書味読・身読の手引き・その99

☆沖縄で聖書を、聖書で沖縄を読む。
首里福音教会、その主日礼拝を中心にした営みの報告。

「手を上げて祝福された」
ルカ24章50節ー53節

[1]序
 今朝は、いよいよルカの福音書の最後の箇所です。使徒信條において、「天にのぼり、全能の父なる神の右に座したまえり」と告白する中で「天にのぼり」に重なります。
使徒の働きの最初の部分も注意しながら、この短い箇所を味わいます。

[2]復活の主イエスと弟子たち
(1)「それから、イエスは、彼らをベタニヤまで連れて行き、手を上げて祝福された。」(50節)
①復活の主イエスが弟子たちを導かれる。

②弟子を祝福なさる。

(2)使徒の働き1章3節、「イエスは苦しみを受けた後、四十日の間、彼らに現れて、神の国のことを語り、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。」

[3]主イエスの昇天、全能の父なる神の右に座し
(1)弟子たち、喜びを抱いて礼拝、24章51,52節。
 神の宮で約束の救い主を待ち望む民の姿。約束の救い主の誕生の際(2章10節)と同様、救い主の御業の完成を喜ぶ民の姿を見ます。
参照マタイ28章9、17節、ルカ24章52節新改訳脚注。

(2)弟子たちの使命。
 礼拝する弟子たちが、48節に見る、「これらのことの証人」(使徒の働き1章8節)として、使命を果たすために父なる神の聖霊の約束(使徒1:6,2:33、ヨハネ14:16、15:26、16:7)を受け、主イエスに従い進む姿を使徒の働きにおいてルカは描いて行きます。

[4]結び
(1)ルカの福音書の最後は、弟子たちの礼拝で結ばれています。ルカの福音書を読み進めて来た私たちもこの礼拝の民に加わるよう勧められ,その勧めが、時と場所を越えて、20世紀の今、沖縄で、この小さな首里福音教会を通しても、このように実現しています。
驚くべき恵みの波紋です。

(2)礼拝の喜びと使命を果たすことが堅く結ばれています。
礼拝の民に加えられた者が礼拝を通して、使命とそれを果たす力の源を教えられます。
使命を果たす力は弟子たちのものではなく、礼拝されるお方から与えられる事実を経験するように勧められています。