ルカの福音書味読・身読の手引き・その92

☆沖縄で聖書を、聖書で沖縄を読む。
首里福音教会、その主日礼拝を中心にした営みの報告。

「イエスは、女たちのほうを向いて」
ルカ23章27−31節
[1]序
 
1月第二主日礼拝、新年の印象が次第に薄れて行く中で。

[2]「イエスは、女たちのほうを向いて」
(1)27節、民衆、その中でも特に女たちの主イエスに対する態度について。

(2)「イエスは,女たちのほうに向いて」
 ルカは、主イエスが振り向かれた人々がどのような人々か、また主イエスがその人々にどのように語られたか繰り返し(7:9、44、9:55、10:23、14:25、22:61、23:38)明らかにしている事実が目を引きます。あたかも、テオピロ(ルカ1章3節)、主イエスはあなたに振り向いて、このように語っておられると念を押すように。
 例えば22:61では、ペテロに対して,「主が振り向いてペテロを見つめられた。ペテロは、『きょう、鶏がなくまでに、あなたは、三度わたしを知らないと言う』と言われた主のおことばを思い出した。」とあります。

(3)この最後の例・23:38では,「むしろ自分自身と、自分の子どもたちのことのために泣きなさい」と、エルサレムの婦人たちに悔い改めを呼び掛けています。

[3]悔い改めを呼び掛ける理由
(1)29節、「なぜなら人々が、『不妊の女、子を産んだことのない胎、飲ませたことのない乳房は、幸いだ』と言う日が来るのですから。」、エルサレムの破壊に直面する、子を持つ母の悲しみを強調して。

(2)ホセア10:8、「・・・彼らは山々に向かって、
  『私たちをおおえ』と言い、
  丘に向かって、
  『私たちの上に落ちかかれ』と言おう。」を引用し、神の裁きの厳しさを示す(黙示録6:16参照)。

(3)生木と枯れ木の比較を通して、主イエスご自身の十字架とエルサレムが経験する裁きの比較。

[4]結び
 主イエスが悔い改めを呼び掛けられている事実。
その背後に、23:34節の祈り、
「そのとき、イエスはこう言われた。『父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。』彼らは、くじを引いて、イエスの着物を分けた。」