ルカの福音書味読・身読の手引き・その66

☆沖縄で聖書を、聖書で沖縄を読む。
首里福音教会、その主日礼拝を中心にした営みの報k告

「人の子はまず、多くの苦しみを受け」
ルカの福音書17:20−37節

[1]序
 今朝は、ルカの福音書17章22節から37節の記事を中心に味わいます。
直前の20節と21節では、パリサイ人たちの質問に主イエスは、「神の国は、あなたがたのただ中にあるのです」(21節)と答えておられました。この箇所では、「弟子たちに」(22節)、「人の子の日」(主イエスの再臨)をめぐり語られています。

[2]人の子の日(主イエスの再臨)をめぐり注意すべき点
(1)主イエスの再臨までに待ち望みの期間があることについて、「見られない時が来ます」(22節)と。
この期間があることを無視して、日常生活を軽んじる問題(Ⅱテサロニケ2:2以下,3:6以下)。

(2)「こちらだ」、「あちらだ」との主張に影響されないように、主イエスの再臨は、ひそかなことではなく、誰も否定できない公の姿で(24節,Ⅰテサロニケ4:16)。

(3)人の子の日(主イエスの再臨)を迎えるまでの期間の一つの特徴、「しかし、人の子はまず、多くの苦しみを受け、この時代に捨てられなければなりません」(25節)。

[3]人の子の日(主イエスの再臨)に対する備え
 人の子の日(主イエスの再臨)に対する備え、姿勢を抜きに、人の子の日(主イエスの再臨)について語られていない。・
(1)ノア(創世記7:11以下)やロトの時代(創世記18:20以下)のように、警告を無視し、救いのメッセージに耳を傾けないことがないように。ノアやロトと同様、主なる神への忠実と約束の待望。

(2)後ろを振り向き、元へ引き返すことがないように(31、32、創世記19:26)。

(3)富みにしばられないように(31、33)。

(4)備えと努力の積み重ね(14:26−35).

[4]結び
 神の国についての二つの面。
 (1)主イエスにおいて、すでに到来している恵みとして、「あなたがたのただ中にある」(21)と言われる面。
 
(2)やがてかならず主イエスの再臨において完成する、それを目指して進む面。
この二つの面の両方を受け止め進むべき姿勢を教えられます。
(1)先週教えられた、すでに与えられている神の恵みに感謝して。

(2)やがて必ず完成する神の国の約束に立ち、日常生活における備え。
主イエスの苦しみと栄光(24:26)と主イエスの再臨を待ち望む者の苦しみ、18:1以下。