ルカの福音書味読・身読の手引き・その65

☆沖縄で聖書を、聖書で沖縄を読む。
首里福音教会、その主日礼拝を中心にした営みの報k告

「感謝をもって」
ルカの福音書17:11〜19節
[1]序
 今朝は,ルカの福音書17章11節から19節の記事を通して、「感謝」について教えられたいのです。
まず1節に見る背景に注意します。「エルサレムに上られる途中」とエルサレムについて強調しています。エルサレムエルサレムにおける十字架にいつも目を向けています(25)。主イエスの十字架、「神の国」(21)、「人の子」主イエスの再び来り給う日(24)と神の恵みの御業について語られています。
また「サマリヤとガリラヤの境を通られた」と、サマリヤについて言及。サマリヤやサマリヤ人(16)に、ルカは注意を払っています(9章52節以下,10章30節以下)。

[2]「イエスの足もとにひれ伏して感謝」(11−16節)
(1)いやしの背景
①病める人々が共に生活。

②主イエスのあわれみを求める。

③律法と一致する、主イエスの命令(レビ14章2節)と十人の応答、「彼らは行く途中でいやされた」(14節)。
主イエスのことばに従うことを通して、主イエスと離れている所でのいやし。
主イエスのことばを信じ、従うことが中心。

(2)いやされた時
①「そのうちのひとりは、自分のいやされたことがわかると」(15)、主イエスの質問、「十人いやされたのではないか。九人はどこにいるか」(17節)。

②神をほめたたえ、感謝。
 「感謝」。いやしと共に、いやし以上にいやしてくださったお方に心を向けている、いやされたサマリヤ人の姿。
いやしは、このサマリヤ人を主イエスに結びつけるためのもの。いやしのための手段として、主イエスの助けを利用するのではない。
感謝と言っても、18章11節の場合を注意。どなたに何を感謝するのかが問題。

[3]「あなたの信仰が、あなたを直したのです」(19節)
 主イエスのことば、14節、「イエスはこれを見て言われた。『行きなさい。そして自分を祭司に見せなさい。』」と19節、「それからその人に言われた。「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰が、あなたを直したのです。」」。主イエスのことばに従う。
①百人隊長の場合、マタイ8章13節。

カナン人の女の場合、マタイ19章28節。
 
[4]結び
(1)神の恵みの御業に対する「感謝」と切り離されない信仰。その信仰を抱く者に対する、19節に見る主イエスの宣言.

(2)「立ち上がって、行き」、この主イエスのことばに従う感謝の現れとしての生活。