「一つのこと」

「一つのこと」
宮村武夫

関東から沖縄へ、沖縄から関東へ。小さな命を守る会は、私たち家族にとっても、末弟三郎牧師家族にとっても身近な存在です。数年前以下の文を書きました。

 「2013年4月20日(土)午後、お茶の水クリスチャンセンターで開かれた、小さな命を守る会30周年記念総会に私ども夫婦二人で出席、深い感動を覚え心に主にある恵みの事実を刻みつけて頂きました。
 2011年5月、25年の沖縄滞在から関東戻り、辻岡先生とは、和紙に熟練の筆使いの特徴ある手紙と電話でのたび重なる対話を通して、沖縄時代の懐かしい一つ一つの思い出からさらにそれに先立つ16年の青梅キリスト教会時代からの交わりを回顧するばかりでなく、今後の展望を含む主にある交わりを味わう感謝に満たされた状態で総会に出席しました。

私たちは本当の家族
 総会で、一つのことが特に私の心に浮かんできました。
辻岡先生が小さな命を守る会を開始なさった前後青梅キリスト教会牧師として、先生としばしばお会いする機会がありました。その頃私どもの家庭での出来事。5歳で里子と迎えたT君が小学校下級生、ある日の夕食時、何時になくへこんだ状態。
 分けを聞くと、「お前んちは、お前とお兄ちゃんと血がつながっていないから、本当の家族じゃないんだ」と友達に言われたとのこと。
 そこでとっさに話したのです。「お父さんとお母さんは血がつながってない。だけど皆がよく知っているように、二人とも本当の宮村の家族だ。
同じことお兄ちゃんとTは血はつながっていないけど、お父さんとお母さん4人そろって本当の家族だ、どうよくわかった」。
 感謝なことにこのとっさな話は、T君の心に確かな平安をもたらしたようです。
そして血筋によらない本当の家族の基盤を、主イエスのことばから今もしっかりと与えられているのです。
「神のみこころを行う人はだれでも、わたしの兄弟、姉妹、また母なのです。』」(マルコ3章35節)

 若い世代の運営委員会を中心に、今後の課題を担い続け行く様を直接目にする喜びを味わいながら、小さな応援の旗を振り続けたいと念じ帰宅したのです。」