詩篇119篇の味わい その7 詩篇119篇97-112節

詩篇119篇の味わい その7
詩篇119篇97-112節

詩篇119篇97-103節
詩人のみことばに対する深い愛(97、103節)。みことばがいかに実を結ぶか列挙。この段落では、願いのことばがない。

97節
 みことばを「愛する」恵み。みことばを愛することは、主なる神ご自身を愛し、御旨について思い巡らすこと。参照103節。 「思い」とは、瞑想のこと。

98-100節
神の言葉は、「敵」(98節)、「すべての師」(99節)、「老人」(100節)よりま、知恵と洞察において詩人を勝る者とする。参照コロサイ3章16節、4章6節、 Ⅰペテロ3章15、16節。
98節。参照申命記4章6節。
99節。いかなる人間的なもの(教養、年齢や経験)に勝って、主なる神のことばが与える、本当の知恵。

101、102節
「悪の道から(101節)と「あなたの定め」(102節)が一対(いっつい)。
詩人が神の「戒めを守」(101節)ることと主なる神が詩人を「教えられ」(102節)る両面を明示している点、注意。

103節
「甘い」、「なめらかである、快(こころよ)い、びったり好みにかなう」(『新聖書注解』4、348頁)。
神のことばの慕わしさ、参照詩篇19篇10節。

詩篇119篇105-112節
悩み(107節)と迫害(110節)など、悪人が設ける罠に妨げられ悩む中にあって神の救いを求める祈りとみことばの尊さを知り、それを守る決意が重なり合う。
105節
主なる神のみことばは、一歩を踏み出すための「足のともしび」。同時に、将来を展望するための「道の光」。信仰と生活の唯一の基準。
「私の道」とは、歩みのこと。参照箴言6章23節。

106節
詩人の決断。

107節
参照25、88節。

108節
「進んでささげるささげ物」とは、「自発の供え物」(レビ7章16節など)。
「口の・・・ささげ物」、賛美、祈り、誓いなど、ヘブル13章14節。

109、110節
直訳、「私のいのちは、いつも私の手のうちにあります」(欄外註)、参照士師記12章3節、ヨブ13章14節。「自分の命を常に自分の手の中に置き、いつでも神にささげる覚悟で神の言葉に従い続けたいとの決意」(『実用聖書注解』652頁)。

110節は、その理由。

111節
詩人はみことばを永遠に受けた。

112節
「おわりまで」、参照33節。