詩篇119篇の味わい その3

詩篇119篇の味わい その3
詩篇119篇33-48節

詩篇119篇33-40節
主なる神の導きを祈り、いっそうの献身と信頼を言い表す。
33、34節
人の生きる主なる目的である、神を知り喜ぶため、 主なる神に教えられ、悟りを与えられることを切望しています。
その目的は、「それを終わりまで守」(33節)り、「心尽くしてそれを守」(34節)り抜くためです。心に聖霊ご自身の助けによりみことばが刻まれ、実が生活・生涯に現れて行くこと、つまり単に聞くだけでなく、主なる神の助けにより守り実行することを詩篇の記者は求めています、そうです、私たちも求めるのです、参照マタイ7章24-27節、ルカ11章28節。

35節
主なる神に教え導かれるようにとを繰り返し求めています。本来の道を妨げるものの誘惑を知っているからです。その中で、主の道を喜びとすると告白しています。

36、37節
誘惑に陥らないようにとの祈り。自分自身の弱さを自覚し、その中での祈り。
何に目を注ぎ、心を傾くべきか。また何に対して、そうしてはならないか主なる神の恵みにより識別し、それに従うことができるようにとの祈り。
「むなしいもの」(37節)、偶像礼拝、虚栄、この世のはかない栄華、参照詩篇24篇4節、31篇6節。

38-40節
38節、主なる神の約束が自分自身において現実になるように、これこそ正しい祈りの目標。
主なる神を「恐れること」(38節)、すべての土台、参照箴言1章7節。これこそ、恐れる必要のない、恐れてはいけない、すべてのものに対する恐れからの解放の道。
「あなたの義によって、私を生かしてください」(40節)、参照詩篇23篇3節。主なる神の戒めを慕っていること、そのことが恵み。中心的な聖書の信仰。

詩篇119篇41-48節
そしる者に対する勝利を祈る祈り(41-43節)。詩篇記者の決意と確信の明言(44-48節)。
41-43節
41節。「あなたの恵みと、あなたの救い」(41節)が、すべでの土台である事実を詩篇の記者は熟知し、そこに立って、「そしる者」(42節)に対し答え得るように祈ります。
42節。記者の祈りの根拠は、「あなたのことばに信頼しています」(42節)と、神ご自身の約束。
43節。心に信じることを、口で言い表す恵み、ローマ10章10節。
「神がわれわれの舌を統べ治められるかぎりにおいて、それは自由に信仰を告白することができるのである」(カルヴァン)。

44-48節
44節。「いつも、とこしえまでも」と重ねて、生涯の終わりまで、様々な誘惑と戦い、神のことばを守るため努力を続けることを約束します。
45節。神のことばに従い、平静で確かな心をもって、 「歩いて行く」(5節)、生活一般。 Ⅰコリント4章7、8節。主なる神の「戒めを求めている」中で、その確信を与えられています。
46節。さらに積極的に、主なる神のことばの証人として、王たちの前でも恐れる事なく、証言することができるのです。参照マタイ10章18節、使徒26章1、2節。
47節、48節。神の戒めを何よりも大切なものとして愛し、絶えず心のうちに思い巡らし、神のことばを喜びつつ歩むように、詩篇の記者は導かれるのです。