月桃通信No6 2018年9月23日                                     石原つや子

月桃通信No6 2018年9月23日
                                    石原つや子

沖縄県知事選の危機、地方自治、民主主義の危機、時代の波に飲み込まれていく沖縄の危機、日本という国の危機…あの地獄の戦争体験から73年の時が経ち、若い世代は生れた時から基地があり、軍用機の爆音にも慣らされて、基地へのアレルギーもなくなり、国家に反抗することのメリットを見いださず、国策に従順に従う道を選び始めている。沖縄は今内側から変らされていく歴史の転換点を迎えているように思えてならない。

翁長知事が命をかけて辺野古新基地NOを叫び続け、撤回宣言をして召されていった。この壮絶な命のドラマ衝撃にもかかわらず、沖縄の民の心は鈍く、翁長さんの遺志を受け継ぎ、辺野古新基地は絶対に造らせない、アジア世界に開かれた自立と共生の誇りある沖縄を、そして貧困の家庭、子供達を守りぬく政治を実行しようとするすばらしい政治家玉城デニーさんを何としても知事にしようとする風はまだまだ弱い。翁長さん弔い合戦と言われていたその風もまだまだ弱い。
選挙戦は静かで不気味なまでに水面下で着々と進んでいる。
相手のサキマ陣営はビラ配りは少なく、5〜6千人もの運動員が本土から派遣されて隅々までもぐり込み緻密な集票活動をして安倍政権の手足となって働いているのです。

企業ぐるみ丸かかえの集票はすさまじく、期日前投票は3日目にして那覇は2.3倍、沖縄市は4倍と都市部で増加しています。公明党、維新の会の支持により既に3万票もの差をつけられているという。成功したあの名護方式が行われているのです。それに対して私達一人一人の市民の良識と草の根の選挙活動は、どこまで対抗できるのでしょうか。私達は名護市長選敗北の統括も充分出来ないままに敵の実態のすさまじさに対応できず、遅れをとっています。ネット上の攪乱にも対応しきれていません。
恐るべき国家権力が沖縄県地方自治を奪い、莫大な金の力をもって沖縄を買収しているのです。
期日前投票の現場では、スマートフォンで撮影して投票確認の送信までも行われているといいます。まさに現代流の選挙違反が政府あげて公然と行われているのです。
沖縄の民衆が愛し歌っているネーネーズの歌があります。

素朴で純情な人達よ 黄金でその目を汚さないで
黄金の花はいつか散る

あなたが生れたこの国にどんな花が咲きますか
神が与えた宝物 それはお金じゃないはずよ

素朴で純情な人達よ 本当の花を咲かせてね
黄金で心を捨てないで 黄金の花はいつか散る

また聖書は語っています…「神と富とに仕えることは出来ない。」今こそ私達沖縄の民はこの歌を歌い、聖書の言葉に耳を傾けて目を覚ましましょう。だまされない民になりましょう。
平和のとりで、地方自治の最後のとりでなる沖縄を世界が応援しています。玉城デニーさんをこそ知事に当選させることの出来る沖縄を守りましょう。
沖縄の人々の魂は、天に帰った幾百万もの魂たちを肩に背負い、胸に抱いているのです。
「殺してはならない」神様の命令です。
戦争につながる人殺しのためのすべての基地に反対して私達は闘い続けます。国家権力が決して奪うことの出来ない人間の尊厳を持った平和を愛する魂たちがここに生きています。何があろうとも希望を持って前進しようと語りかける声が聞こえます。
「正義を洪水のように
恵みの業を大河のように
尽きることなく流れさせよ。(旧約聖書アモス5:24)」

「神よ、基地の島、沖縄を憐れんで下さい。平和発信の沖縄として用い祝福してください。悪を退け、真理に立たしめ、リーダー選挙に勝利を与えて下さい」と祈ります。

2018年9月23日   石原つや子
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