沖縄から、恩師渡邊公平先生へ、時に応じて手紙 その7
沖縄から、恩師渡邊公平先生へ、時に応じて手紙 その7
★ロージャー・ニコール先生に対してと同様、渡邊公平先生に対しても、沖縄聖書神学校での組織神学担当の報告は、私にとり深い喜びでした。
「頌主
渡邊公平先生、奥様 主の祝福の中にお過しのことと推察いたします。
私どもも、この四月には、沖縄で十二年目の生活に入りました。
三月の末には伊江島中高キャンプを持つことができました。今の状況の中では、伊江島キャンプは何と言っても私の生活にとって大切です。JCC時代、渡邊公平先生を通し教えられた、全人格的、全生活的福音の限られた中高生を対象ですが、教育的実践と理解しております。
また、四月からは沖縄聖書神学校―自称世界的小さな神学校―で組織神学を担当。楽しくてしかたありません。四年コースの四年間、組織神学のすべてのクラスを担当です。三十八歳の方が一番若く、二人の離婚経験者を含む、沖縄の戦後の歴史の中でそれぞれ苦闘して来た五名の方々が、実に真剣に授業を受けておられ、励まされます。教科書としては、思い切って『キリスト教綱要』を選びました。Ford Lewis Battles、 Analysis of the Institutes of the Christian Religion of John Calvinなどを参考に『綱要』の構造を大切にしながら、各自が内容を味読。「ジャン・カルヴァンより読者の皆さんに」あるように、聖書そのものを継続して読む備えとなるよう切望しております。
1961年4月から1962年3月、渡辺公平先生の組織神学の授業を受けた喜びの波紋です。また、この三十年、G.ヴォスの聖書神学を通し教えられて来たことが生かせると確信します。
また、Donald G. Bloesch、 Essentials of Evangelical Theology Vol.Ⅰ&Ⅱ を参照したいと考えています。
六月三日、四日、ハーバートの卒後三十年の集いに出席予定です。フロリダのニコル先生、ホーク先生にもお会いする計画を立てています。感謝しつつ。
渡邊公平先生 奥様
1997年5月12日 宮村武夫」