宗教改革500周年 エキュメニカルな視点からの評価と課題                2017、10、19(木)           名古屋キリスト教協議会議長 松 浦  剛 その1

宗教改革500周年
エキュメニカルな視点からの評価と課題
               
               名古屋キリスト教協議会議長 松 浦  剛
★日本イエス・キリスト教団名古屋教会の松 浦  剛先生と、私はほとんど定期的とも言える手書きの手紙の文通を続けています。
 松浦先生は、沖縄の重元清牧師同様農学部出身で、誠実で静かな勇気の人です。今回地域に根差し、地域を越える先生の講演・証を、5回に分けて紹介でき、うれしいです。

宗教改革500周年
エキュメニカルな視点からの評価と課題
          
             2017、10、19(木)
             名古屋キリスト教協議会議長 松 浦  剛

Ⅰ.はじめに

カトリック教会名古屋教区司祭月集に、斎藤幸二牧師と共にわたしもお招きいただきましてお礼申し上げます。
 名古屋教区司祭評議会研修委員浅井太郎司祭から、お話のポイントとして
①日本におけるプロテスタント教会として、この年をどう受け止めているのか、
②課題は何か、
③自教団の現状、
④将来の希望、
⑤その他、カトリック司祭たちに語りたいこと、の5点を踏まえてお話を進めるようにと依頼を受けたのでした。
 わたしの能力に余る宿題をいただいたように思い、2017年8月31日から本日まで悩ましい日々を過ごしてまいりました。ご満足いただくお話はできないことをお断りした上で、次のようなことから糸口を見い出してまいります。

Ⅱ.松浦悟郎名古屋教区司教との交流
 2016年の5月か6月のことでしたが、松浦悟郎司教と名古屋でお目にかかるチャンスがあり、名刺交換をいたしました。わたしは松浦剛(まつうらつよし)というプロテスタント教会の牧師であり、松浦という苗字が同じ方がカトリック教会名古屋教区司教におられて親近感を覚えたことでした。
2016年12月21日(水)に松浦悟郎司教にクリスマスカードを送り、次のような短い手紙を添えました。
「頌主、クリスマスおめでとうございます。その後もお元気にされていますか。司教としてのお働きはご多忙のことと存じます。古い本ですが、「キリスト教序説Ⅰ、Ⅱ」(エンデルレ書店、1966年)がわたしの手元にあり、ときどき読み、つい引き込まれて、1時間、2時間と過ごします。
 編著者のひとりにノートルダム女子大学の奥村一郎師がおられ、この方の文章に読ませる力があります。最近は「断想――足元を深く掘れ」(女子パウロ会、1990年)を求めて読んでいます。仏教、文学のことにもくわしく、文章に深みがあります。このような執筆者はプロテスタントにはいないように思っています。主にありて。」というものです。折り返しお返事をいただきました。

 次に、2017年4月14日(金)に松浦悟郎司教にイースターカードに添えて、次のようなお手紙をお送りしました。
「頌主、イースターおめでとうございます。カトリック教会におけるイースターのミサがどのように行われるのかは知りませんが、イースターの喜びを味わうという点ではカトリックプロテスタントも同じではないかと想像いたしております。
 押切カトリック教会の神父さんにカトリック教会の新聞をいただいたことがありました。そこには司教松浦悟郎先生から新成人たちが祝福を祈っていただいている場面が写真と共に伝えられていました。たくさんの若い方がカトリック教会には与えられていて、よろしいですね。どうか、お元気で。主にありて」というものです。すぐにお返事を受け取りました。

 さらに、2017年6月1日(木)に松浦悟郎司教にペンテコステに際しての便りを書かせていただきました。
「頌主 『すると、彼らはみな聖霊に満たされ、霊の言わせるままにいろいろの国のことばで話し始めた。』(使徒行録2章4節フェデリコ・バルバロ訳) 2017年ペンテコステの日を迎え、心からの感謝を申し上げます。5月29日名古屋市中村区の真宗大谷派西佑寺にて愛知宗教者九条の会事務局会議がありました。そこにカトリック信徒うのていを兄が瀬戸市から出席されていて、『カトリック司教館の近くの書店ではイースターカード、ペンテコステカードなどが売られている。』とおっしゃっていました。多忙ゆえか怠慢かカードを求めることができませんでした。ペンテコステを期して名古屋司教区の教会に力が注がれることを祈ります。主にありて」という文面でした。日を置かずに心のこもったお返事をいただきました。