1990年代、沖縄から、日本女子大の新井明先生への手紙 その9

1990年代、沖縄から、日本女子大の新井明先生への手紙 その9

「頌主
 一九九七年度の日本女子大の歩みも、ゴールデンウイークを過ぎ、本格的なものになっている頃と推察いたします。新井明先生のお働きが、益々豊かに用いられて行きますよう、主の導きを祈ります。
 
 この度も、『若木』第二六号をご恵送くださり、感謝いたします。「一粒の麦―十字架のイエスと真理の御霊」は、キリスト論と聖霊論の豊かな結びをヨハネ福音書を中心に教えられ続けている者として、興味深く読ませて頂きました。
「蓼科の裾野」におきましては、私ども家族にとりまして大切なお方、小山源吾先生についての記述を懐かしく読ませて頂きました。また「待望」、「編集後記」を通して、前田護郎先生がどのよう著書をお読みになっておられたのだろうかと考えさせられました。中央公論版の『新約聖書』には、いつもお世話になっております。
 
 三月の末に、春の伊江島中高キャンプを開くことが許され、感謝でした。春のキャンプの性格が明確になり、喜んでおります。一つ一つを積み重ねて行くことを通し、十年、三十年後への備えがなされて行くことを確信いたします。
 青梅キリスト教会時代、奥多摩町への宣教とのかかわりで、求め続けておりましたアラスカ宣教への参与の道が、二十年後、高山技術宣教師の派遣を通し、一つの実を結びつつあることを知り、励まされております。
 この四月より、沖縄聖書神学校で組織神学を担当、楽しくてしかたありません。三十八歳の方が一番若く、二人の離婚経験者を含む、五名の方々に対しての授業、三十数年前、渡辺公平先生の組織神学の授業を受けた喜びの波紋です。
 六月三日、四日ハーバートの卒後三十年の集いに出席予定です。
 九七年五月十一日 宮村武夫 
新井明先生」