日本の教会の歴史、宣教の歴史、主の恵みは十分

日本の教会の歴史、宣教の歴史、主の恵みは十分

 私の母校で学ぶ一人の日本人留学生が、同校の宣教学の教授に声をかけられ、その教授の担当されている授業に招かれて日本での教会のあり方についてのディスカッションに参加する事になりました。
以下のような問に応える形で行われたのです。

1. 何故、中国や韓国に比べて日本では伝道・宣教が進まないのか。
2. (他国と比較して)日本の教会生活において特徴的なのはどのような面か。
3. 日本の教会の将来はどのようなものと想像するか。

 上記の問いに、宮村自身はどのように考えるか参考意見を伝えるよう依頼を受けました。そこで。以下不十分な回答を伝えました。

「(Ⅰ)基本的には
 基本的には、日本の教会の歴史、宣教の歴史に悲観的な評価をしていません。

少なくとも主の恵みは、十分であった。
その恵みに対する応答がなされていた例を、砂金を掘り出すように積極的に掘り起こして行く作業をもっと意欲的になし続けて行くべき。

主の恵みに対する感謝にあふれ、先達の砂金のような実例に励まされ確信を持って宣教・牧会に専念する必要。

その一つの実例として、日本の教会と聖霊ご自身との生きた関係について以前書いたものをつたえました。

「日本プロテスタントの初期
 まず1983年のリヴァイヴァルの広がりを注目したい24.
このような聖霊の働きの事実またその自覚は,一時的なことだけでなく,日本の教会の歩みの底流として,長く意識されて来たと言いたい.

(1)北の宣教師ピアソンの場合

 日本の教会の歴史の時間的広がりだけでなく、地理的広がりの豊かさも恵みである。
小池創造者 『田舎伝道者−ピアソン宣教師』(日本基督教会北見教会ピアソン文庫、1967年)の中に、以下のような心を熱くさせる記述がある。
北海道北見を中心に宣教活動をなしたピアソン宣教師夫妻について、『日本・北海道・明治四十一年』と題される冊子からの引用が紹介されている。
「…ほぼ三年前から、わたしたちの家庭で開かれてきた金曜日の夕の祈祷会です。その目的は日本に聖霊が満ち、日本全土に信仰のリヴァイヴァルが起こるためです。
 この祈祷会は一年中続けられるもので、数が多いとはいえませんが,
その熱心さ霊に燃えるものでした」(51頁)。深い励ましと慎みを与える記述ではないか。

(3)内村鑑三の場合

 聖霊の働きは、教派教団の壁など越えて、聖なる公同の教会全体に及ぶ。
その一例として、普通いわゆる無教会と言われる内村鑑三の場合を注目したい。

内村鑑三聖霊
 以下のように内村の生涯全体と思索の営みの全過程を視野に入れた、高橋三郎先生の実に注目に値する論稿がある。

 「…聖霊の問題がある時は火山のように噴出し、ある時は地下水のごとく流れていたのであって、内村鑑三の生涯は聖霊を抜きにしては考えられぬということを、事実に則して明示しておきたいと思っただけでなく、われわれ自身にとっても、実践的にきわめて大切な問題だと思うからです。われわれもまた聖霊にあずかりたい。御霊よくだりたまえと祈らざるをえない。」
(「霊の人」『十字架の言』236号 発行者高橋三郎、1984年、7頁)

 ここでは、ただ一点に焦点を絞りたい。それはA.J.ゴードン(1836年4月19日ー1895年2月2日、ゴードン神学院、ゴードン大学の創立者の一人としてその名を後世に残す。聖歌601番の作曲者)の著作との深い関係である。内村の歩みを背後にあって支えた一人は、アメリカの友人ベルである。ベルは内村にとって役立ち、重要と思う著書を内村に送り続け、内村もこの背後の労を喜び、送られてきたものを愛読していた(高橋三郎、「霊の人」3頁)。
そうした背景の中で,、興味を引きつけることを高橋三郎先生は、
内村とA.J.ゴードンの著書との結び付きについて、以下のように述べている。

 「一九二一年(ゴードンの没後25年後)にも、彼(内村)はベルに宛てた手紙の中で、

彼が送ったゴードンの『聖霊の働き』を、すばらしい本だと激称しており、
『神は、私が上よりの声を最も必要とする今この時、この本をアナタの手をもって、私に送りたもうたのであると思います』と述べています。
以前にも同じくゴードンの手になる『見よ、彼はきたりたもう』という書物が、あの再臨運動の導火線となったのでしたが、その同じ著者による『聖霊の働き』を読んで内村はこう言うのです。

 「私は聖霊の問題こそは、自分の一生の仕事において、最後にペンと口とをもって、 解決にあたるべきものであろうと考えてきました」(一九二一年六月二九日)」(高橋三郎,前述論稿3頁)。

 若き日、内村はアマストに行く前に二週間を過ごした、ゴードン・コンウェル神学校から遠くない、グロースターから新島襄に書き送った手紙を高橋三郎先生は以下のように訳されています。

 「小生は先生同様、孤独で、弱く、物思いにふけっています。しかし境遇を変えたことは、非常に休息となり、いらだち勝な魂は、聖なる主と共に、高い空にかける機会をたっぷりと得ています。過ぐる八日間、聖霊の降臨を求めて、熱心に祈り続けました。…(1885年《A.J.ゴードン49歳の時》8月10日)」(高橋三郎,前述論考4頁)。

 この若き日の祈りは終生続き、1929年召天直前に書き上げられた。
聖霊を授かるの途」25には、聖霊ご自身の日常生活における豊かな導きに対する幅広い受け止め方を見る。

 また、「内村の興味の対象は天文学、動物学、魚類学、人類学、考古学、極地の探検から哲学に至るまで、あらゆる領域に及んだ」(高橋三郎,前述論考5頁)のも、内村がカルヴァンなどと同様に、聖霊ご自身の働きを狭く救済論の業に限定したのでなく、広く豊かな万物に対する働きを認めていたからと判断する。このような内村の聖霊ご自身に対する理解に、A.J.ゴードンの著作が強い影響を与えているのは、やはり興味深い事実である。」

今スタートした童謡説教を紹介します。
日々、祝福が豊かにありますように。
忍耐と希望(ローマ8:25)
宮村武夫・君代」

★同様説教
動画1「おたまじゃくしはカエルの子」
http://www.youtube.com/watch?v=G4dttFiWxb8
江東区大島7丁目コンビの小さな一歩」

動画2「どんぐりコロコロ」
http://www.youtube.com/watch?v=CweIMdSF71s
「さあ たいへん」のあなたに」
池田勇人牧師の葬儀から1週間」

動画3「メダカの学校」
http://www.youtube.com/watch?v=HeOfjKUYQB0
「そっと」

動画4「ぞうさん
http://www.youtube.com/watch?v=Wh-jg8bKJqQ
「今日もまた、大島7丁目コンビからあなたに」

動画5「続ぞうさん
http://www.youtube.com/watch?v=lHfyN_soi8I
「続けて今日も、ぞうさん

動画6「さいたさいた」
http://www.youtube.com/watch?v=mv2ai52hBDY
「筑波のICU在学中の君・You君を覚えて」
「さいたさいた」
「加藤常昭先生からの便りを読み思索を深めながら」

動画7「はとぽっぽ」
http://www.youtube.com/watch?v=634emSJvN_4
「不気味な童謡・はとぽっぽ」
「(沖縄を)あなどる者・勢力にたじろがない」

動画8「うさぎ その1」 
http://www.youtube.com/watch?v=qzphJX7aXS4
「行き届いた手ほどき、見事な仕上げ」
「あなたは何を見ているのか」(エレミヤ1章11節)

動画9「うさぎ その2」 
http://www.youtube.com/watch?v=3o9ylOUrT6E
「行き届いた手ほどき、見事な仕上げ」(ヘブル12章2節)
「勇ましく、高尚な生涯・忍耐と希望」(ローマ8章25節)

動画10「七つの子」
http://www.youtube.com/watch?v=sjIcquPjAqQ
「植物あっての植物学」(ヨハネ9章2、3節)
「神のわざがこの人に現れるため」(ヨハネ9章2、3節)

動画11「シャボン玉とんだ」
http://www.youtube.com/watch?v=ANreEZnhtKg
「死よ。おまえのとげはどこにあるのか」(ホセア13章14節)
「信仰の戦いを勇敢に戦い」(Ⅰテモテ6章12節)

動画12「童謡説教自己紹介の巻き」
http://www.youtube.com/watch?v=AbifPguhvrQ
「時が良くても悪くても」(Ⅱテモテ4章2節)
童謡と聖書の比較→類似と区別

童謡説教13「つき」
http://www.youtube.com/watch?v=uuVkjZlCs2g
人間・世界の本来、現実、希望(創世記1章、2章、3章)
土台をしっかり確認(Ⅰコリント15章3節)

童謡説教14「夕焼け小焼け」
http://www.youtube.com/watch?v=AVSVvRtFkwc
私の死のあとからは(Ⅰペテロ5章7節)
「後には栄光のうちに」(詩篇73篇24節)

童話説教15「赤い靴」
http://www.youtube.com/watch?v=SKM7g2P24cs
「御子のかたちと同じ姿に」(ロ−マ8章29節)
「主と同じかたちに姿を変えられて行き」(Ⅱコリント3章18節)

童話説教16「みかんの花咲く丘」
http://www.youtube.com/watch?v=WOwAJnADukc
「思い起こさせてくださる聖霊ご自身」(ヨハネ14章26節)
「私の時は、御手の中に」(詩篇31篇15節)

童謡説教17「月の砂漠」    
http://www.youtube.com/watch?v=HU9esiv5nMY
「神に祈りつつ賛美の歌を歌っていると」(使徒の働き16章25節)
「詩と賛美と霊の歌とをもって」

童謡説教18「もしもしカメよ」
http://www.youtube.com/watch?v=3fMfyf2vqWQ
「からだの中にそれぞれの器官を備えて」(Ⅰコリント12章18節)
神の力は、弱さのうちに完全に現われる(Ⅱコリント12章9節)

童謡説教19「ふるさと」    
http://www.youtube.com/watch?v=gQ6h4tMsYNk
「こんなに大きな字で、自分の手で」(ガラテヤ6章1節)
「離れているときに書く手紙のことば」(Ⅱコリント10章11節