順天堂大学医学部教授・樋野興夫先生の活動報告

順天堂大学医学部教授・樋野興夫先生の活動報告

「宮村先生
感謝申し上げます。
樋野興夫

第153回「がん哲学学校」
経営の本質 〜 がんに学ぶ 人と組織の有様 〜
 谷口俊一觔先生(信州大学バイオメディカル研究所/ 信州大大学院医学系研究科分子腫瘍学教室教授)の退任記念祝賀会に出席する機会が与えられた。
 祝賀会に先だって、「分子腫瘍学セミナー in 信州」では、筆者は挨拶する機会が与えられ、谷口先生の3つの特徴「① 世の流行に廃りに一喜一憂せず、あくせくしない態度 、② 軽やかに、そしてものを楽しむ。自らの強みを基盤とする。③ 新しいことにも、自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力する。」を語った。
 教室から巣立っていかれた多くの先生達の純度の高い研究発表には、大いに感激した。その後の最終講義「がん研究の個人史〜学びと克服の試み〜」は、涙なくして語れない!人生の良き想い出となる、退任記念祝賀会であった。

 椿山荘(東京)で、企業人向けの『経営道フォーラム〜経営の本質を学び、実践する者が集う研鑽の場』で、講演『尊厳を持って生きる生き方〜がんに学ぶ人と組織の有様〜』する機会が与えられた。
 会場から、多数の質問があり『がん哲学』が、企業社会にも適用されることを、再確認した。
 会場では、丁度、タイムリーに、当日発売の週刊文春(2016年3月10日号)の記事『がん患者を癒す「哲学」と「対話」〜あなたの人生を お孫さんへの ギフトに〜「ベテラン医師による“言葉の処方箋”」』(4ページ)が配付された。1ページ目には、『内村鑑三新渡戸稲造南原繁矢内原忠雄・吉田富三』と、筆者の写真が掲載されていた。まさに、『がん哲学外来』は、6人のチーム医療である。

 アメリカ在住の娘の 「Medical Essays〜Achieving the Greatest Attainment〜」が送られてきた。「Stature of William Smith Clark」の写真が掲載されていた。早速、「お嬢様の素晴らしいエッセーを拝見いたしました。ーー 確かな響きをもたらしていただきました。」、『「可愛い子には旅をさせろ!」の格言通り、ーー 素晴らしい成長ぶりですね。』、「立派な文章を書かれ感銘を受けました。Philadelphia 時代に行き来したそれぞれの家で時を共有した、あの時の 0-1歳の ーー がこんなに立派に成長されたこと、感動以外の何物でもありません。」、「実にしっかりした論旨、深い人間性にあふれた文章で感心しました。」等のコメントを戴いた。『クラーク来日140周年記念』の年に相応しい記事となろう。