藤林益三元最高裁判所長官からのハガキ

藤林益三元最高裁判所長官からのハガキ

 7月15日(水)午後、古いファイルを整理していて見つけたのは、平山正美先生から以前頂いた手紙だけではありません。
 
 藤林益三元最高裁判所長官から受け取ったハガキも見つけ、ここにあったのかとの思いでした。そのハガキを頂くには、背景がありました。
 1986年4月に沖縄へ移住、多くの変化に直面する中で、いのちのことば社から出版された、新聖書講解シリーズ旧約4・『申命記』を執筆する機会を与えられました。、ねずちゃんが中運動会をする古い米軍のかまぼこ兵舎の会堂・牧師館で、初めてワープロを用い書き上げたのです。
 1988年1月15日に出版され、幾人かの尊敬する先輩の方々に贈呈しました。
その一人が、青梅時代から尊敬していた藤林長官です。申命記に流れる、「法」が念頭にあったことを記憶しています。

 少しも色あせない、1988年7月20日夜に記されたハガキには、以下のようにあります。
 「本日お手紙と御本をお送りいただき有難う存じます。
ところが小生の家内が六月二十八日天に召され、この九日本葬儀をとり行いましたばかりで、あと始末に忙殺されている毎日でありますので後日暇を得て拝見いたしたく存じます。  
 とりあえずこの旨御返事申述べます。 1988年7月20日夜」・

 どこの馬の骨かもしれない未知の者からの便りに、このような状況の中で打てば響くのハガキです。
 手紙の返事を出さないことに、言い訳はしないと改めて心定めたのです。