畏友からのメール、「医療維新」〜丁寧な、心優しい、本質的な人間の見直し〜

畏友からのメール、「医療維新」〜丁寧な、心優しい、本質的な人間の見直し〜

「宮村先生
感謝申し上げます。
樋野興夫

第86回「がん哲学学校」
「医療維新」〜丁寧な、心優しい、本質的な人間の見直し〜

先週の日曜日の午後、「がん哲学外来 in 神奈川 市民公開シンポジウム:チーム医療の架け橋」(横浜市開港記念会館に於いて)が開催された。基調講演として、「緩和ケア イギリスのチーム医療」、「緩和ケア イギリスのホスピス」があり、引き続いてのパネルデイスカッション「日本のチーム医療の現状」では、熱気ある討論がなされた。会場は満員の大盛況であった。市民の関心の高まりを肌で感じた。
筆者は、「総評・閉会挨拶」の機会が与えられ、会場に相応しい、「医療の幕末」——>「医療の公武合体」——>「医療維新」について語った。

島根大学医学部で、「病理学」の学生講義の機会が与えられ、帰郷した。学生全員の講義の感想文を拝読し、また、講義後の学生との語らいの場でも、学生の真摯な態度、思いに接して、大いに感激した。
夜は実家に帰り、91歳の母との僅かな一時を過ごし、涙する母を後にして帰京した。厳粛な人生の現実である。

高松宮妃癌研究基金 国際シンポジウム:がん免疫療法の近年の進歩」(パレスホテルに於いて)に出席した。最先端のがん治療の現状を学ぶ機会が与えられた。日々勉強である。
その後、日本病理学会秋期特別総会(那覇に於いて)で沖縄に向かった。A演説「腎細胞癌の増殖・進展機構に関する研究」の座長を務める任が与えられた。タクシーの運転手の丁寧な、心優しい態度に感動した。

「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン:ICTと人で繋ぐがん医療維新プラン外部評価員会」(順天堂大学に於いて)に参画した。各連携大学から「教育分野」・「地域分野」・「研究分野」・「ICTと大学間連携事業」について、それぞれの成果・現状報告がなされた。順調な進展を感じた。『「しっかりとした土台」、「しっかりとした骨組み」、「しっかりとした使命感」』を持った、「杭となり、羅針盤」となる「医療の隙間」を埋める「医療人の育成」を目指す事業であり、まさに、「医療のあらゆる行動に普遍性の烙印を押す、教養ある、本質的な人間教育の見直し」でもある。その手段は、「目的は高い理想に置き、それに到達する道は臨機応変に取るべし」(新渡戸稲造)である。これこそ「医療維新」の心得であろう。本事業が「医療維新」の舵取りなる予感がする。」