ルカの福音書身読の手引き・その3

☆沖縄で聖書を、聖書で沖縄を読む。
首里福音教会、その主日礼拝を中心にした営みの報告。

『おことばどおりに』
ルカ1章26〜38節


[1]序 先週の洗礼者ヨハネ誕生の知らせの記事に続き、今朝は、主イエスご自身の誕生の知らせを伝える箇所を味わいましょう。ヨハネの場合は聖所で祭司に告げられたのに対して、主イエスの場合はナザレの町のひとりの処女に告げられました。小さな目立たない始まりです。

[2]マリヤへの呼びかけ
(1)マリヤの紹介、26,27節。
 28節に見る、「恵まれた方」との呼びかけ。30節では、「神から恵みを受け」と。マリヤの使命を示しています。

(2)「あなたはみごもって、男の子を産みます」(31節)
 処女降誕。イザヤ7章14節の預言。マリヤを通して、「男の子」は人間としての性質を受け、全き人となられたのです。同時に、このお方は、「すぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます」(32節)とあるように、さらに35節で明らかにされているように神としての性質をお持ちになる、全き神にして全き人なるお方です。

(3)「神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります」
 ダビデ王国の再建、回復はキリストにおいて成就。これは直接イスラエルに与えられた約束であると共に、全世界に対しての約束です。

(4)聖霊があなたの上に臨み」
 34節に見る、「どうしてそのようなことになりましょう」と、マリヤは経過と方法について尋ね、35節の大切な答えが与えられます。
聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。」

[3]マリヤの応答
(1)「主のはしため」。
 マリヤは自分の立場を自覚しています。主なる神の意志に従い用いられことを願い、自らを神の御前に差し出しています。

(2)「あなたのみことばどおりになりますように」。
 マリヤは語られたことばを信仰をもって受け入れています。

[4]結び
(1)処女降誕の意味。使徒信條、「主は聖霊によりてやどり、処女マリヤより生まれ」。
イエス・キリストにおいて、神性と人性が一つに結ばれ、主イエス・キリストを通して、神と人との間の和解。

(2)マリヤの信仰。神の力を確信、神の呼びかけを受け入れ、約束のことばに望みを置く。