ディヴィット・ショラー先生の思い出

ディヴィット・ショラー先生の思い出
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 ディヴィット・ショラー先生は、ゴードンとハーバードで私の2年先輩です。私は若き日のショラー先生の励ましと支えを受け、1966年から67年の1年間で ThM コースを終えることができました。ショラー先生の温かい心と細部にわたる手抜かりのない助けなくしては、新約学セミナーを中心とした激しい1年間の生活に耐えることは、到底できなかったと、今でも感謝しています。
 ショラー先生は、ゴードンに来る前、ホイートンでテニー先生のもとで学び、ゴードンでは上級生として、下級生の初級ギリシャ語コースをすでに担当していました。
 小さな1つの流れのように、ゴードンからハーバードへ進む新約学の学徒が、現在とは比較にならない小規模な神学教育機関ゴードンから起こされ、聖書そのものを愛する生活態度と知識で、ハーバードでもそれなりの評価を受けていたのです。私も、その歴史の流れの末端にいる立場を自覚しています。特にソルボンヌを卒業、ゴードンでテニー先生にギリシャ語を学び、ハーバードで組織神学・教理史の分野で学位を取られた、スイス人の恩師ニコール先生の指導を、先生が90歳を越え、愛する主のもとに召されるまで受け続けた恵みを、今も心から感謝しています。

★ショラー先生が永田先生をプリンストン神学校へ推薦
私にとっては、一つの驚きと感謝です。私が、1969年4月、東京キリスト教短期大学専攻科で最初に教える恵みにあずかった永田竹司神学生が、ゴードン神学校とコンウェル神学校が合併したゴードン・コンウェル神学校の第一期生となったのです。そこで、ハーバードで学位を授与した、あのショラー先生と出会い、「わたしが新約聖書学を専攻し、さらにプリンストン神学校で学位修得の道を歩むことに繋がった。プリンストン神学校在学中にもわたしを宮村先生は訪ねてくださった」(宮村武夫著作集5『神から人へ・人から神へ 「聖書・神学」考』330頁)と永田先生が記されている出来事が生じたのです。
 ショラー先生がハーバードでなくプリンストンを永田先生に推薦したと永田先生に初めて聞いたとき、私はその意図が十分理解できませんでした。しかし、永田先生の生涯の歩みを見るとき、ショラー先生の推薦は正解であったと納得するのです。

★ショラー先生(David Scholer、1938–2008)の生と死を越えて
 ショラー先生は、ゴードンから始まり、その後二つの神学校で教え、最後に1994年から2008年までラッド先生と同様フラーの新約教授、しかも末期がんの身をもって聖書のメッセージを伝え切ったのです。

①女性教職について
 ショラー先生が36年にわたる四つの神学校の教育で一貫して教え続けてきたコースがあります。そうです、”Women and Ministry in the New Testament and the church Today”です。福音書の注意深い研究とパウロ書簡の豊かな研究に基づく授業です。婦人は教会では沈黙を保つべきとの主張に対して、ショラー先生はアメリカンバプテストの教職者として、女性が教会の働きに全面的に参加すべきと教え続け、個人的な指導とともに女性教職者の道を歩む学生が起こされたのです。
 ショラー先生の聖書に固く立つ女性教職者についての提言の一貫性は、時代的背景や教派的背景の中で顕著です。

②ショラー先生召天までの6年半
ショラー先生は、1994年から2008年までフラー神学校で顕著な研究と教育の働きをなし続けて来ました。特に、最後の6年半はがんの発症と治療の中でなし続けられ、授業を聴講した学生や同僚教師、さらに地域の新聞などを通して深く広い影響が及びました。ショラー先生特愛のローマ書8章、特に38、39節「・・・」を身をもって伝えたのです。
 愛に満ちた神様は、悪の作り手でも、原因でもない。神ご自身は、我々と共に苦しみ、聖霊ご自身はうめきをもってとりなされる。主イエスは、友人ラザロの死に当たり、断腸の涙を流された。このようにショラー先生は伝えております。
 永田先生から頂いた大切な二枚のCDがあります。一枚は、2008年フラーの卒業式におけるメッセージ・ショラー先生による最後のメッセージです。Ⅱコリント4章7節に基づく土の器としてキリストを宣べ伝える生活と生涯への呼び掛けです。
もう1枚は、パサディナ第一バプテスト教会における説教「がんとの闘いと信仰(Living with Cancer)」です。

6月5日(火)ヨハネ14章の味い、その22 神田岩本町クリスチャントゥデイ事務所来客を迎え

6月5日(火)ヨハネ14章の味い、その22
神田岩本町クリスチャントゥデイ事務所来客を迎え

https://youtu.be/YZSZnelhGZk
    ヨハネ14:25,26