このような若い世代もいるんだ、その話に引き込まれる

このような若い世代もいるんだ、その話に引き込まれる

【ご紹介】事務局新スタッフ 尾池花菜

会員の皆様

はじめまして。
この夏から、新外交イニシアティブ(ND)の常勤スタッフとして働かせていただくことになりました、尾池花菜と申します。

今まではインターンとして皆様にお送りするウィークリーニュースの翻訳作業などを担当しておりました。これからはNDの辺野古オルタナティブ・プロジェクトや日米原子力プロジェクトなど様々な事業を運営していく事務局の一員として、NDに貢献できるよう、精一杯頑張りたいと思います。まだまだ至らない点が多いかと思いますが、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

自己紹介を兼ね、私とNDの出会い、事務局スタッフになるまでを振り返りたいと思います。
私が政治に興味を持つようになった最大のきっかけは、2011年3月11日の東日本大震災でした。当時、私が通っていた群馬県前橋市にある高校も激しく揺れました。大学受験のための勉強は震災の混乱と輪番停電政策により苦労しましたが、津田塾大学国際関係学科になんとか入学。大学では、福島第一原子力発電所事故を含め日本の原子力政策に疑問を持たざるをえない状況で勉学に励みました。

日本の社会運動史を紐解きながら、関心が沖縄に向かいます。沖縄戦と米軍基地を学んでいく中で、2014年夏に沖縄戦平和ガイドの下地さんという方に出会いました。沖縄の中部・南部戦跡巡りの終盤、平和祈念公園摩文仁の丘で彼は私に
「沖縄は日本なのか」という問いかけをなさいました。ショックでした。その問いに答えられず、またそのような問いを考えても来なかった自分にショックでした。そこから沖縄の自立、独立思想と運動を学ぶ傍ら、安保体制や地位協定についても勉強会メンバーの友人とともに学びました。

NDと最初に出会ったのは、2017年「今こそ辺野古に代わる選択を 〜NDからの提言〜」のシンポジウムです。そこからボランティア・インターンとしてプロジェクトのお手伝いを始めました。

2017年秋に修士に進学する際に選んだ行き先は、イギリス、ウェールズにあるアベリストウィス大学の政治、メディア、パフォーマンス学科でした。理由としては、
①学びたい教授がいたこと、
ウェールズで現地調査がしたかったこと、が挙げられます。ウェールズイングランドに征服され植民地になった歴史を持ちます。植民地化された記憶を持つ土地に住む人々の様子や思いを肌で感じつつ、政治思想を学びました。
課題の一つであったハイデガーを読むのに苦戦していた
ところ、事件は起こります。2017年10月11日、沖縄県東村高江で発生した米海兵隊の大型輸送ヘリCH53の炎上事故です。「またか」というやり場のない怒りや悲しみは、遠い異国で何もできずにいる自分に向かいました。座学で思想を学ぶことも非常に有意義に感じていましたが、自分の足で現地に向かい問題解決に向けて動き出す自分の姿が夢想されました。両親や先輩、友人を含めた様々な人のアドバイスや励ましに押され、NDの事務局に応募し、現在に至ります。

会員の皆様も、NDとの出会いの背景には、様々な人とのつながりの中でお一人お一人の想いがあるかと思います。私もその中の1人です。この世界に暮らす中で、多くの悲しい出来事、痛ましい事故、変わらない現実や社会への怒りなどをどこかで共有しながら同時代を生きている。私にとってNDとはそんな私たちが出会い、変化を求めて模索し、もがき、支えあっていく場所だと思っております。
事務局の一員として、みなさまの出会いや活動をサポートする力になれたらなと切に願い、邁進していく所存です。

みなさまとはぜひND関連のイベントやシンポジウムなど、どこかでお目にかかれることを今から楽しみにしております。
会員通信やウィークリーニュースなども今後精力的に発信していきますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。

ND事務局スタッフ/尾池花菜