ペン剣祈祷会のD先輩とのやり取りー開成時代の上滝汎先生の思い出ー

ペン剣祈祷会のD先輩とのやり取りー開成時代の上滝汎先生の思い出ー

★D先輩→ 宮村武夫
「梅雨に入りました。それぞれに御活躍のことと思います。小生、自身の健康に留意しながら精一杯過ごしています。
6/7に主婦連の第61回目のシンポが憲法を取り上げると味の素勤務時代からの知り合いの主婦連:和田正江先生からお誘いを頂き四谷の主婦会館に出かけました。聴衆は御婦人が多かったようですがその熱意に驚きました。

講師は日本体育大学憲法学の清水雅彦教授で約2時間の講演でした。開成時代の上滝汎先生、教養学部時代の小林直樹先生以来久しぶりの丁寧な講義でした。日体大憲法学の教授がどいうことを話されるか興味津々でしたが「70年も経て憲法が未だ日々の生活の中で必ずしも生かされていない。もったいない話だ」と男女平等、ヘイトスピーチ政教分離など実例を挙げながら折角良い憲法を持っているのだから老若男女、もっと憲法を良く理解して欲しいとのこと。改憲などもってのほかと話されました。

今流行りの「忖度」については日体大の理事長が松浪健士郎氏であることから広報担当から「先生あちこちで政権批判をされていますがほどほどに」とご注意をうけたそうです。むろん憲法学者として言うべきことは言って行くと答え、その後漏れ聞いた所理事長は「俺はそれを気のするほど器が小さくない」と言われたとか。その後学食で理事長にばったり会ったのでお礼を言ったところ「元気よく頑張れ」と励まされたそうです。
ほんの一例でしょうが「忖度」につての良い話と受け止めました。

自民党はじめ改憲勢力が勢いよく動いており私たちも気を引き締めて草の根的に憲法を大切にする声をあげて行かねばと思った次第です。

諸兄のご健康と御活躍をお祈り致します。
DY」

宮村武夫→
「頌主
 メール感謝します。
 今回の連絡の中で、「開成時代の上滝汎先生」の表現に強い印象を受けました。D先輩の憲法に対する一貫した、熱い思いの背後に、開成時代の上滝先生
のからの深い影響を改めて教えられ、共感を覚えました。
 私も、上滝先生について、二つの忘れがたい思い出を持ちます。
一つは、中学3年生の時に聞いた、憲法についての特別な授業の静かな迫力です。小学校時代聞いていた、明るい新憲法のイメージは、確かに私の中で大切なものとして刻まれています。
 しかし上瀧先生のお話は、ひたすらな熱気と共に伝わり、人として生きる姿勢のようなを示されました。当時の微かな知識としては、上瀧先生が、戦前台湾で法務関係の仕事をなさっておられたとの噂です。
 もう一つは、その頃まだ整備されていなかった、上のグランドで、軟式野球部の練習をしていた時のことです。よく、本当によく、上瀧先生が、私たちの練習を見に来られたのです。そして、まさに黙々と小石を拾われていたのです。そんななことが広いグランドの整備にどれだけ役立つか。しかし一人黙々と老体の先生が腰を折って小石を拾われいる姿は、熱気に満ちたアッピールと共に、もしかしてそれ以上に私の心を打ち、影響を与えたと推測します。
 7月17日のペンケン祈祷会でお会いできることを楽しみにしています。
 忍耐と希望(ローマ8:25)
 宮村武夫・君代」