順天堂大学医学部の樋野興夫先生から、「喜びカタツムリの便り」2−29号の応答として、心と業についての便り

順天堂大学医学部の樋野興夫先生から、「喜びカタツムリの便り」2−29号の応答として、心と業についての便り

「感謝申し上げます・
樋野
第178回「がん哲学学校」

第31回発癌病理研究会〜 『真摯な魂と純度の高い専門性』 〜

 筆者は、この度、会長を仰せつかり、第31回発癌病理研究会(信州松代ロイヤルホテルに於いて)を主催した(2016年8月23日〜25日)。
 本会には、1991年アメリカから帰国後から参加しており、今回は、筆者にとっては、記念すべき25周年でもあった。
 一般口演に加えて、特別企画『伊東信行教授記念講演』(座長:福島昭治先生)望月友美子先生(国立がん研究センター部長)、
 『白井智之教授追悼シンポジウム』(座長:今井田克己先生;香川大学医学部教授)福島昭治先生(日本バイオアッセイセンター 所長)、高橋智先生(名古屋市立大学医学部教授)、泉啓介先生(徳島文理大学 教授)、若林敬二先生(静岡県立大学 教授)、
 さらに、筆者は、会長講演『Knudson博士追悼講演〜発がんの“2 hit”』(座長:中釜斉先生;国立がん研究センター総長)を行った。Alfred G. Knudson, Jr., MD, PhD(8/9/1922 - 7/10/2016) の追悼のタイミングとなった。
 人生は、人知を超えた出会いである。まさに人生の ” two-hit” である。3人の共通点は、『真摯な魂と輝く眼』ではなかろうか。大変充実した『純度の高い発癌病理研究会』であった。主催した筆者にとっては、忘れ得ぬ想い出となろう。

 2日目の午後の自由時間で、「真田氏歴史館」、上田城、山極勝三郎の像を見学した。今年、病理学者:山極勝三郎(1863~1930)の生涯を描いた映画「うさぎ追いし〜山極勝三郎物語」の映画も制作されたとのことである。  『日本が誇る人工癌研究の第一人者、その不屈の魂と人生の軌跡、<ストーリー>:明治維新前夜、信州上田に生まれた山極勝三郎は、東京帝国大学を卒業後ドイツに留学、病理学者としてペスト、脚気、癌などの研究にその生涯を捧げた。
 大正4年、助手とともに世界で初めて人工的な癌の発生実験に成功、癌の発生原因の解明に道を拓く。人口癌発生の偉業から100年超の月日を経て現在もなお続く癌との闘い、その礎を築いた一人の男の生きざまに迫る。』と紹介されている。

 「ひばりが丘 カラオケ会」、また、長崎のハウステンボスで、「がん教育」の講演会が、来春、開催されることになった。「冗談を本気に実現する胆力」には感服した。
 終了後、Labのスタッフと一緒に、「信州そば」を食べ、善光寺を見学した。スタッフにとっても、今夏の忘れ得ぬ想い出となったことであろう」。