内村鑑三、再び

「内村くん、はじめて『宗教』に遭遇し、大いに悩む!!」と本の帯で紹介する、内村鑑三の書の現代語訳が出版され驚きました。
 
 私個人としては、0代の最後の日々、内村鑑三の日記や書簡を読み続け、レポート「教育者としての内村鑑三」を書きました。これが、私の生涯を導き、支えてくれました。
 また、70代の半ば、内村鑑三に再度出会っています。聖書の事実に堅く立ち、聖書の神が創造された万物と歴史を直視し、その意味を言葉として伝達するジャーナリスト、内村鑑三。その営みは生涯にわたるものであって、新聞記者から聖書研究者への移行ではなかった。事実に基づく言葉の記述と伝達。その言葉が新しい事実を生み出す。生涯一貫して福音「喜びのニュース」の伝達者、まさにジャーナリストとして歩まれた。それが私にとって「内村くん」です。
 どんな分かりやすい翻訳よりも、実際的で的を射た手引は森 有正著『内村鑑三』(1976、講談社学術文庫)。そうです。「森くん」が心熱くして「内村くん」を紹介しています。ありがたいことです。