畏友樋野順天堂大学教授の報告、    第90回「がん哲学学校」教養の普遍性〜いい覚悟で生きる〜

宮村先生

感謝申し上げます。
樋野興夫

第90回「がん哲学学校」
教養の普遍性〜いい覚悟で生きる〜

先週の日曜日の午後、定例の読書会が開催された。「樋野先生をリ−ダ−として『武士道』読書会も早7年の節目を迎えました。新渡戸稲造の『武士道』(岩波文庫矢内原忠雄訳)も3回目の学びを昨年より初めております。又、同時に『後世への最大遺物/デンマルク国の話』(岩波文庫内村鑑三著)も交互に学んでおります。一人では読破困難な著書も樋野先生のとてもユニ−クでわかりやすい解説と様々な方々とのお交わりの中で過ごすひと時は格別なものです。」と、心温まる市民・主婦にも紹介され、今回は『武士道 第六章 礼』であった。多数の参加があり、本当に楽しい一時であった。年代を超えて日々勉強である。

また、「南原繁研究会」主催の読書会(第128回)が、霞が関高層ビルで開催された。128回も継続とは、既に10年は経過したことになる。 今回は、『聞き書 南原繁回顧録』の「学問と現実」から「南原先生を師として」までを学んだ。読書会後は、忘年会もあり、「同好の士」との大変、有意義な語らいの時であった。時代は、「今、ふたたび、新渡戸稲造南原繁 !」の様相であり、「新渡戸稲造南原繁の教養〜いい覚悟で生きる〜」の時代的到来を再確認した。

順天堂大学は、この度、【2015年4月開設決定】国際教養学部の設置が認可された(
http://www.juntendo.ac.jp/news/20141218-01.html)。「国際教養学部 開設記念シンポジウム」も、来年は企画されることであろう。『「なすべきことをなそうとする愛」は、「高き自由の精神」を持って医療に従事する私たちへの普遍的な真理である。「他人の苦痛に対する思いやり」は、医学・医療・教育・研究の根本である。「古き歴史と日新の科学」を踏まえて、次世代の新しい精神性として改めて問い直す時代の到来である。人間の尊厳に徹した医学・医療・教育・研究の在り方を考え、「潜在的な需要の発掘」と「問題の設定」を提示し、「医学・医療・教育・研究」に「新鮮なインパクト」を与える』ことが「国際教養学部」の目的であろう。「国際教養学〜人生のversion upの邂逅〜」である。

筆者は、全国の小・中学校関係の雑誌に『人の生と死からみた今後の教育の向くべき方向』を執筆する機会が与えられた。『最も剛毅なる者は最も柔和なる者であり、愛ある者は勇敢なるものである』とは、「教養の普遍性」であろう。