2017.7.1 『芦屋浜通信第148号』藤原信之

 2017.7.1 『芦屋浜通信第148号』藤原信之

☆1958年4月、日本クリスチャンカレッジの寮の同室者であった、藤原信之兄。あの戦時中、子育ての真っ最中のお母さんが、同信会の家庭集会に導かれて蒔かれた福音の種の結実。
 今回も、新潟に招かれ主日礼拝の宣教に備えている前日の電話で爆笑の中で、あの証、この報告、時空を越えた主にある交わり。そして毎月のハガキ通信、感謝。

「わたしの言葉を聞いて、わたしをお遣わしになった方を信じる者は、永遠の命を得、また、裁かれることなく、死から命へと移っている。」ヨハネ5:24 
 
《永遠の命に移ってしまっている》 
 イエスさまの言葉を聞いて信じる者は、永遠の命を「得」と現在形で言われている。
 信じた時に、この地上で「永遠の命を持っている」(岩波訳)ということ。
さらに、死から命へと「移っている」と完了形で言われているから、「死から生命へと(すでに)移ってしまっている」(岩波訳)のです。

 キリスト信者は、死すべき命から、永遠の命に移されてしまっている。
死後にではなくこの地上で、イエスさまを信じたときに。
これはすごいことだ。

 しかし、この事情は、風に似ているとイエスさまは言われる。
                          ヨハネ福音3:5〜8
 風は、その音は聞こえるし、その力も感じられるが、どこから来てどこへ行くのかはわからない、という捉え所のない一面がある。
とはいえ、永遠の命の、その風の「音」と「力」の一端を知る事はできる。
 
 その例を三つ。
 ⑴高田俊子姉(高田清太郎兄母君)は84歳で召された。
 膵臓癌、余命三〜六ヶ月とストレートな告知に動じることなく、
「十分生かされた。とても神様に感謝している。私みたいな者を救ってくださったことを喜ばなくてはならない。」
 涙ぐむ清太郎兄に「なんで泣く、泣くどころか感謝、感謝。」
 俊子姉に看護師さんが「大丈夫ですか」と問いかけると「大丈夫です。とても感謝しています。」の答えにびっくり。①
 
 自分の死に直面して動じない根拠は何か。
 悪性皮膚癌で死に直面された東京大学田英夫教授(宗教学者)は、
「この、今、意識している自分が消滅するのだと気づいたとき、人間は愕然とする。これは恐ろしい、何よりも恐ろしいことである。」と。②

 
 ⑵NY在住91歳の婦人
 医師の報せで11人の子と沢山の孫が病室に。
「昏睡状態でお母さんとは話せないから祈ろう」と長男の神父が祈り終えると、「私のために祈ってくれてありがとう。とろでウイスキーを一杯飲みたい。」
と驚かせ、持ってくると「氷を入れてちょうだい」。
飲み干すと、「タバコを吸いたい」。
長男が「医者がタバコはいけないと言っているよ」。
「死ぬのは医者ではなく、私ですよ。」
悠々と吸い終えると皆に感謝して、
「天国でまた会いましょう。バイバイ」と言って息を引き取られた。
 ウイスキーもタバコも生涯口にすることはほとんどなかった彼女は、自分の死に直面しつつ、ユーモアで貴重なプレゼントを遺したのです。③

 ⑶ジョセフ・ラブ教授(上智大学)は、父の追悼式を大学で行われた。
「お父さんありがとう、おめでとう」の題名に学生は驚いた。
遺産? なぜおめでとう?なの。
 六ヶ月前から死を予感し、会計士に頼み、財産の整理をし、新しい段階への準備を済ませ、静かに平和に臨終を迎えられた父の死は、悲しみではなく卒業なのだ。だから「おめでとう」であり、そのような生き方・死に方を教えてもらったので「ありがとう」なのだと。④

 「わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」ヨハネ4:14

 死せる命から永遠の命に移され、永遠の命に至る水がその人の内に毎時新たに湧き出ている。何たる恵み。
 死に動じない根拠はこれでしょう。
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 引用文献
①高田清太郎兄「母の箴言」より              
中野好夫『人間の死にかた』新潮社、15頁
③アルフォンス・デーケン『死とどう向き合うか』NHK、51頁〜
④ジョセフ・ラブ『教えるヒント学ぶヒント』新潮社、112頁〜

2017年7月5日(水)ヨハネ6章の味い、その25 御茶ノ水クリスチャンセンター、東京プレヤーセンターお昼の礼拝メッセージ担当

2017年7月5日(水)ヨハネ6章の味い、その25
御茶ノ水クリスチャンセンター、東京プレヤーセンターお昼の礼拝メッセージ担当
https://youtu.be/yMDfMa_J9jY
    ヨハネ6:29

2017年7月5日(水)御茶ノ水クリスチャンセンター、東京プレヤーセンターお昼の礼拝メッセージ担当

2017年7月5日(水)御茶ノ水クリスチャンセンター、東京プレヤーセンターお昼の礼拝メッセージ担当
Ⅱペテロ1:12−15、「Ⅱペテロに見る、死後の備え」
 久し振りに、お茶の水の東京プレヤーセンターへ。
中学、高校時代、小岩から、秋葉原で乗り換え田端まで通っていたので、お茶の水は、裏庭のように親しみを覚える場所。
 60年後の今、御茶ノ水は、御茶ノ水クリスチャンセンターに加え、大学関係者の主にある友人方を通して特別な場所です。

 Ⅱテモテと同様、この数年特別な関心を払っている、Ⅱペテロから宣教。