ハガイ書の味わい その2 ハガイ2章

ハガイ書の味わい その2 ハガイ2章
     
(1)2章1-4節の内容とその中心
1節
「私は、見張り所に立ち」
預言者として、ハバククは見張る者。
では、何を見張るのか。
「主が私に何を語り、
私の訴えに何を答えるか」
ハバククは、主なる神のことばを見張り、待ち望む者。

2節
「主は私に答えて言われた」
 その内容は、
「幻を書き記せ・・・板の上にはっきりと書き記せ」
神のことばを聞く→神のことばを書き記す。
参照出エジプト24章3-8節。神のことばの公同性。
その目的は。
「これを読む者が急使として走るために」
伝達のため、広い範囲に、早く伝わるため。地域、時代を越えて広く。
 
3節
中心点
「もしおそくなっても、それを待て
命令
「それは必ず来る、遅れることはない」
約束、信仰と希望の土台。
 
4節
 「信仰」(真実)。普通は、誠実、真実、忠心などと訳される。出エジプト17章12節では、「しっかりそのままであった」と訳されている。揺るがないことを指す。主なる神に固着し、神の真実に支えられて揺るがないこと。それが、ハバククの生きた時代において、義人が生きる道。

(3)ハバクク2章5-20節の全体の流れ・構造
5,6節前半、序文の役割。
 「ああ(心からの思い)」、9-11節
 「ああ」、12-14節
 「ああ」、15-17節
 「ああ」、19節、18節も内容的には。
20節、結論、忠心的メッセージ。

(4)宣言の対象
 この部分に見る災いについての宣言の対象は、直接的にはバビロン。しかし同時に、ユダノ民の中の高ぶる者、不信仰な者に対しても。

(5)幾つかの点
 6節、征服者に苦しめられている者たちののろいのことば。
 7節、諸国を餌食にしている征服者の立場が逆転。
 9-11節、人に災いを振り撒きながら、自らは災いを避け得ると夢想する 高慢と愚かさを指摘。
 15-17節
敗者に対し残虐なバビロンに、やがて神の怒りの杯がまわって来るとの宣言。
 18,19節、偶像に対するあざけり
20節、偶像と生きる神との鋭い対比。

★ハガイ2章10−23節
[1]序
ハガイ書の興味深い特徴、明白な期日を繰り返し記述しながら、メッセ―ジを展開しています。
1章1節、「ダリヨス王の第二年の第六の月
1章15節、「それは第六の月の二十四日」
2章1節、「ダリヨス王の第二年の第七の月の二十一日」
2章10節、「ダリヨス王の第二年の第九の二十四日」
2章18節、「第九の月の二十四日、主の神殿の礎が据えられた日
2章20節、「その月の二十四日」

[2]万軍の主は、祭司たちに尋ねて、10−14節。
(1)10節以下の、第三のメッセージは、第二のメッセ―(2章1節、「ダリヨス王の第二年の第七の月)の約二ヵ月後。
 「第九の月の二十四日」は、紀元520年の12月18日との節あり。

(2)対比・対照的な問い。
①10−12節と②13,14節とは、対比・対照的な問い。
聖別された肉は、それに接触するパン、着物、ぶどう酒、油など他の食物を聖化することが出来るか、否。

②汚れは、転移、レビ22章4−6節、民数記19章11−16節。
ポイントは、きよめを得るよりも、罪や汚れに陥るほうが容易。
直接の背景では、初め少数の者が消極的であったに過ぎなかった。しかしそのような風潮が民全体に広がり、神殿再建計画は、頓挫(とんざ)。

[3]「今日から後のこと」、15−23節
(1)15−19節
 「きょうから後のこと」、18節で二回、19節でも繰り返され、強調。
「後」と訳されていることばは、「きょう以前」とも「以後」との二つの訳が可能。「以前」なら、神殿が再建される以前。「以後」なら、神殿が再建される、これから以後。新改訳は、これから、「以後」ととる。
しかしいずれにしても、「第九の月の二十四日、主の神殿の基が据えられた日」が大切。
 
☆すべてが分かるわけでない。しかし何にもわからないわけでもない。
単純な、しかし大切な事実。

(2)20−23節
 第三と同じ日に、第四のメッセージ。
主の祝福の約束、民の歩みの不確かさのなかでも、貫き輝く。
主イエスは、ゼルバベルの子孫(マタイ1章12節)
同時に、特別な意味で、神のしもべ。使徒4章27、30節。

[4]集中と展開
(1)メシア預言について
①ハガイ2章7節、21−23節について、未来の栄光である、メシア・主イエス・キリストを指すと理解。

②明白なメシア預言の実例
イザヤ53章7−9節と使徒の働き8章26−40節。

③私たちに与えられている驚くべき恵み
コロサイ3章10,11節。
沖縄の伊江島中高キャンプでの実践、城山に上、皆で朗読。
キリスト中心の人間界、世界観、生活・生涯を貫いて確立。

神殿、会堂は、主イエスを指し示す。分を弁え、分を尽くす。
ヨハネ2章21節、「しかし、イエスはご自分のからだの神殿のことを言われたのである。」

(2)ハガイの期日の記述に学ぶ
私たち個人や群れの歩みの只中でメモ、記録。記憶と記録(メモを初めとして)を用いて、聖霊の導きと助け、ヨハネ15章26,27節。ヨハネ14−16章通読をお勧め。